アストンマーティン中古車20選|モデル別価格と特徴比較-ラグジュアリーレーン 100年以上の歴史を持つアストンマーティン

アストンマーティン中古車20選|モデル別価格と特徴比較

アストンマーティンの魅力と中古車市場の現状

アストンマーティンと聞いて、あなたは何を思い浮かべますか？

イギリスが誇る高級スポーツカーブランドとして、1913年の創業以来、100年以上の歴史を持つアストンマーティン。その洗練されたデザインと圧倒的な走行性能は、世界中の自動車愛好家を魅了し続けています。特に映画「007」シリーズでジェームズ・ボンドが愛車として乗りこなす姿は、多くの人の憧れとなっています。

実は今、日本の中古車市場においても、このアストンマーティンの人気が静かに高まっているんです。2025年4月現在、カーセンサーnetやグーネットといった中古車情報サイトでは、DBXが89台、ヴァンテージが53台、DB11が52台など、様々なモデルが出品されています。

憧れのブランドであるアストンマーティンを、中古車として手に入れることができるなら…。そう考える方も多いのではないでしょうか。しかし、高級車の中古購入には様々な不安や疑問がつきものです。

「どのモデルを選べばいいの？」「価格相場はどれくらい？」「維持費は大丈夫？」

この記事では、アストンマーティンの中古車市場の現状を徹底解説し、人気の20モデルについて価格帯や特徴を詳しく比較していきます。憧れの一台を手に入れるための、確かな道しるべとなるでしょう。

アストンマーティンの歴史と特徴

アストンマーティンは1913年、ロバート・バンフォードとライオネル・マーティンによって創業されました。ブランド名の「アストン」は、創業者の一人マーティンがレースで勝利したイギリスのヒルクライムコース「アストン・ヒル」に由来しています。

創業当初からレース用の高性能車の開発に力を入れてきたアストンマーティン。第一次世界大戦後から第二次世界大戦が始まるまでの間の製造台数はわずか55台、1950年から1972年の22年間でも約7000台と、年間平均製造台数はたったの316台という希少性の高さを誇ってきました。

その歴史は決して平坦なものではありませんでした。実はアストンマーティンは創業から現在に至るまでに7回もの倒産を経験しています。しかし、その度に再建され、今日まで高級スポーツカーブランドとしての地位を守り続けてきたのです。

アストンマーティンの最大の特徴は、贅沢さ、美しさ、洗練されたスタイルにあります。これらは本来の英国性を反映させたものと言えるでしょう。すべての車に高級な部品を使用し、量より質にこだわり、その性能を理解できる人のためだけにデザインされています。

そして、アストンマーティンの知名度と人気を決定的に高めたのが、映画「007」シリーズとの関わりです。1964年公開の『ゴールドフィンガー』で初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーがDB5に乗って以来、アストンマーティンと007は切っても切れない関係となりました。

イギリスでは「一番好きな憧れのクルマは何か」という調査で、アストンマーティンは常にベスト3に入る人気ぶり。特に中高年層から強い支持を得ています。

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アストンマーティン中古車の市場動向

2025年4月現在、日本の中古車市場ではアストンマーティンの様々なモデルが取引されています。カーセンサーnetの情報によると、最も出品数が多いのはSUVの「DBX」で89台。続いて「ヴァンテージ」が53台、「DB11」が52台、「DBSスーパーレッジェーラ」が40台となっています。

中古車価格の相場はモデルによって大きく異なります。価格.comのデータを見ると、DBXは1540万円〜4050万円、V8ヴァンテージは339万円〜2629万円、DB11は1248万円〜2688万円、DBSスーパーレッジェーラは2407万円〜6300万円といった価格帯で取引されています。

特にクラシックモデルになると、その価値は驚くべき高額になることも。1964年製DB5コンバーチブルの価値は1億円を超え、初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーが所有していたアストンマーティンは、オークションで2億3千万円で落札されたという記録もあります。

また、ボディカラーによっても価格が大きく変わることがあります。例えば、1964年製DB5は通常60万ポンド（約1億2千万円）程度ですが、007映画で使われたボディカラー「シルバーバーチ」の場合は1億ポンド（約20億円）にもなるそうです。

では、なぜこれほどまでに高額で取引されるのでしょうか？

それは、アストンマーティンが持つ「希少性」「歴史的価値」「芸術性」という三つの要素が組み合わさった結果と言えるでしょう。特に生産台数が限られていることから、中古市場でも需要と供給のバランスが価格を押し上げる要因となっています。

アストンマーティン中古車購入の注意点

憧れのアストンマーティンを中古で手に入れたい。そう考える方も多いでしょう。しかし、高級車の中古購入には特有の注意点があります。

まず最も重要なのが「メンテナンス履歴」です。定期的なメンテナンスが行われているかどうかは、高級車の状態を左右する決定的な要素です。特にアストンマーティンのような高性能車は、適切なメンテナンスがされていないと、購入後に高額な修理費用が発生するリスクがあります。

次に気をつけたいのが「修復歴」です。事故や大きな損傷を修復した車両は、外観は元通りに見えても、フレームの強度や走行性能に影響が残っている可能性があります。高級車ほど修復には高度な技術が必要なため、修復歴のある車両は慎重に検討する必要があるでしょう。

また、「走行距離」も重要なチェックポイントです。アストンマーティンのような高級スポーツカーは、一般的な車よりも走行距離が少ない傾向にありますが、極端に少ない場合は逆に長期間の不使用による機械的な問題が隠れている可能性もあります。

さらに見落としがちなのが「維持費」の問題です。

「安く買えたはいいけれど、維持できない」という事態は避けたいものです。

アストンマーティンの場合、日本のディーラーでのメンテナンス費用は日本車の約2倍と言われています。部品代も高額で、例えばバッテリーひとつとっても、一般的な自動車部品メーカーの製品を少し仕様変更しただけで、価格は2倍近くになることもあります。

ただし、ディーラーの保証期間が切れた後は、信頼できる専門の整備工場を見つけることで、維持費を抑えることも可能です。実際に、あるV8ヴァンテージ N430のオーナーは「街の優秀な整備工場に恵まれて、部品調達も含めて遜色ないメンテナンスが普通の日本車と大差ない費用で収まっている」と語っています。

アストンマーティン人気モデル5選と価格相場

1. DBX（SUV）

アストンマーティン初のSUVモデルであるDBXは、2020年に登場して以来、ブランドの新たなファン層を開拓しています。スポーツカーの血統を受け継ぎながらも、実用性と快適性を兼ね備えた一台です。

4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、550馬力を発揮。0-100km/h加速はわずか4.5秒という圧倒的な性能を持ちながら、オフロード走行も可能な万能性を備えています。

中古車価格相場：1540万円〜4050万円

年式や走行距離によって価格差が大きいのが特徴です。特に2022年以降のモデルは高値で取引される傾向にあります。カーセンサーnetでは2025年4月現在、89台が出品されており、アストンマーティンの中では最も流通量が多いモデルとなっています。

2. ヴァンテージ（クーペ）

アストンマーティンの中核を担うスポーツクーペであるヴァンテージ。コンパクトなボディに凝縮された走りの楽しさが魅力です。

現行モデルは4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、510馬力を発揮。0-100km/h加速は3.6秒という俊足ぶりを誇ります。

中古車価格相場：339万円〜2629万円

旧世代モデル（2005年〜2018年）と現行モデル（2018年〜）で価格差が大きいのが特徴です。特に人気の高いN430などの限定モデルは高値で取引されています。カーセンサーnetでは2025年4月現在、53台が出品されています。

3. DB11（グランドツアラー）

2016年に登場したDB11は、アストンマーティンの象徴的存在とも言えるグランドツアラーです。長距離ドライブを快適に楽しむための高級感と走行性能を両立させています。

5.2リッターV12ツインターボエンジンを搭載したモデルと、4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載したモデルがあり、それぞれ630馬力と510馬力を発揮します。

中古車価格相場：1248万円〜2688万円

V12モデルとV8モデルで価格差があり、特に高性能版のAMRは高値で取引されています。カーセンサーnetでは2025年4月現在、52台が出品されています。

4. DBSスーパーレッジェーラ（スーパーGT）

アストンマーティンのフラッグシップモデルであるDBSスーパーレッジェーラは、究極のパフォーマンスと贅沢さを兼ね備えた一台です。

5.2リッターV12ツインターボエンジンを搭載し、725馬力という圧倒的なパワーを発揮。0-100km/h加速はわずか3.4秒、最高速度は340km/hに達します。

中古車価格相場：2407万円〜6300万円

限定モデルや特別仕様車は特に高値で取引される傾向にあります。カーセンサーnetでは2025年4月現在、40台が出品されています。

5. ラピード（セダン）

4ドアセダンでありながら、スポーツカーの血統を色濃く受け継いだラピード。実用性と走行性能を高次元で両立させた稀有なモデルです。

6.0リッターV12エンジンを搭載し、最大出力は560馬力。0-100km/h加速は4.4秒を記録します。

中古車価格相場：463万円〜1322万円

生産終了モデルであるため、年式や走行距離による価格差が大きいのが特徴です。カーセンサーnetでは2025年4月現在、19台が出品されています。

アストンマーティン中古車の年代別おすすめモデル

1990年代のクラシックモデル

1990年代のアストンマーティンといえば、ハンドメイドの伝統が色濃く残る時代の車両です。特に人気が高いのはDB7で、現在でも根強いファンを持っています。

DB7は1994年から2004年まで生産され、当時のアストンマーティンとしては比較的多い約7000台が製造されました。6気筒や12気筒エンジンを搭載したモデルがあり、クラシカルな魅力と現代的な走行性能を両立させています。

中古車価格相場：424万円〜5980万円

状態や希少性によって価格差が非常に大きいのが特徴です。特に良好な状態で維持されているモデルや限定車は高値で取引されています。

2000年代の成熟期モデル

2000年代は、アストンマーティンがフォード傘下から独立し、ブランドとしての新たな方向性を模索した時期です。この時代に登場したDB9やV8ヴァンテージは、現代的なアストンマーティンの基礎を築いたモデルとして評価されています。

DB9は6.0リッターV12エンジンを搭載し、優雅なグランドツアラーとしての魅力を持ちます。一方、V8ヴァンテージは4.3リッターV8エンジン（後に4.7リッターにアップグレード）を搭載した、よりスポーティなモデルです。

中古車価格相場：

DB9：492万円〜1059万円

V8ヴァンテージ：339万円〜2629万円

この時代のモデルは、現代的な信頼性と古典的な魅力を併せ持つことから、中古車市場でも人気が高まっています。特に後期型のV8ヴァンテージは、コストパフォーマンスに優れたモデルとして注目されています。

2010年代の技術革新モデル

2010年代は、アストンマーティンが技術的に大きく進化した時期です。この時代に登場したヴァンキッシュやラピードSは、伝統的なデザイン言語を保ちながらも、最新の技術を取り入れたモデルとして評価されています。

ヴァンキッシュは6.0リッターV12エンジンを搭載し、最大出力565馬力を発揮。カーボンファイバーを多用したボディ構造により、軽量化と高剛性を両立させています。

中古車価格相場：

ヴァンキッシュ：1278万円〜2427万円

ラピードS：582万円〜1180万円

この時代のモデルは、最新モデルと比べるとやや割安感があるものの、技術的には十分に成熟しており、長期保有にも適しています。特にヴァンキッシュは、将来的な価値上昇が期待できるモデルとして注目されています。

2020年代の最新モデル

2020年代に入り、アストンマーティンはDBXというSUVを投入するなど、新たな挑戦を続けています。また、DB11やヴァンテージといった既存モデルも進化を続け、より洗練されたパフォーマンスと快適性を提供しています。

特に注目すべきは2022年に登場したDB12で、アストンマーティンが「世界初のスーパーツアラー」と位置づける意欲作です。4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、最大出力680馬力を発揮します。

中古車価格相場：

DB12：3120万円〜3982万円

最新モデルは当然ながら中古車価格も高めですが、最新の技術と安全性を備えており、長期的な視点で見れば価値ある選択肢と言えるでしょう。特にDB12は、生産台数が限られていることから、将来的な希少価値も期待できます。

アストンマーティン中古車購入のベストシーズン

アストンマーティンのような高級車を中古で購入する際は、タイミングも重要な要素です。では、どの時期に購入するのがお得なのでしょうか？

一般的に、高級車の中古市場は以下のような季節変動があります。

まず、「年度末の3月」は新車への乗り換えが多い時期のため、中古車の流通量が増加します。特に高級車は法人所有が多く、決算期に合わせて入れ替えられることが多いため、この時期は比較的選択肢が豊富になります。

次に、「冬季（12月〜2月）」は一般的にオープンカーの需要が下がる時期です。アストンマーティンのヴォランテシリーズ（オープンモデル）などは、この時期に若干割安になる傾向があります。

また、「新モデル発表後」も注目すべき時期です。アストンマーティンが新モデルを発表すると、旧モデルのオーナーが乗り換えるケースが増え、中古市場に良質な車両が流れてくる可能性が高まります。

ただし、アストンマーティンのような希少性の高い車は、「欲しい車が出たときが買い時」という側面も強いです。特に状態の良い低走行車や人気の高い限定モデルは、市場に出るとすぐに売れてしまうことも珍しくありません。

理想的なのは、常に市場の動向をチェックしておき、良い条件の車両が出たときにすぐに動ける準備をしておくことでしょう。カーセンサーnetやグーネットなどの中古車情報サイトでは、希望条件を登録しておくと、該当する車両が出品されたときに通知を受け取れるサービスもあります。

アストンマーティン中古車オーナーの声

実際にアストンマーティンの中古車を所有している方々は、どのような感想を持っているのでしょうか。いくつかの声を紹介します。

50代男性（V8ヴァンテージ N430オーナー）：

「最後期（2017年）アストン製エンジンのN430（V8、NA)に乗っています。購入してから故障したことがありません。メンテナンスについては、街の優秀な整備工場に恵まれて、部品調達も含めて遜色ないメンテナンスが普通の日本車と大差ない費用で収まっています。ディーラーの保証期間が切れた後、特に純正に拘らなければ、維持費用は思ったほど高くないというのが実感です。」

これは、信頼できる整備工場を見つけることができれば、維持費を抑えられる可能性があることを示しています。

40代男性（DB11オーナー）：

「DB11のV8モデルに乗っています。AMG製エンジンということで信頼性に期待して購入しましたが、その期待通りの安定感があります。ポルシェやフェラーリなど他のスポーツカーも所有してきましたが、アストンマーティンの魅力は’大人のための高級スポーツカー’という点。派手さよりも落ち着いた高級感があり、長距離ドライブでも疲れません。」

アストンマーティンならではの高級感と快適性が評価されています。

30代女性（DBXオーナー）：

「SUVということで日常使いもできる点に惹かれてDBXを購入しました。見た目の美しさはもちろん、実用性も十分。子供を乗せての送迎にも使えますし、週末のドライブも楽しめます。維持費は確かに高いですが、それを上回る満足感があります。」

DBXのような新しいカテゴリーのモデルは、アストンマーティンの新たなファン層を開拓しています。

こうしたオーナーの声からわかるのは、アストンマーティンは確かに一般的な車よりも維持費はかかるものの、その独特の魅力や満足感が、コストを上回る価値を提供しているということ。また、信頼できる整備工場を見つけることができれば、維持費を抑えることも可能なようです。