マイバッハの購入条件とは?歴史から紐解く超高級車の世界|メルセデス・ベンツ
マイバッハの歴史と伝説 – 100年以上続く高級車の系譜
あなたは「マイバッハ」という名前を聞いて、どんなイメージを持ちますか?
超高級車、富裕層、特別な社会的地位—。そんな言葉が頭に浮かぶかもしれません。マイバッハは単なる自動車ではなく、ステータスの象徴として、長い歴史の中で特別な地位を築いてきました。
実はマイバッハには、「誰でも買えるわけではない」という伝説があります。お金だけでは手に入らない、特別な条件が必要だったというのです。
マイバッハの物語は1909年、ヴィルヘルム・マイバッハによってエンジン製造会社として設立されたところから始まります。設立当初は飛行船のエンジンを製造していましたが、第一次世界大戦後の1921年に自動車製造へと舵を切りました。
「マイバッハ W3」という初の自動車を世に送り出し、その後もドイツ車初となる12気筒エンジン搭載車など革新的なモデルを発表。しかし、ビジネスとしては成功せず、1960年にダイムラーに買収されるという運命をたどります。
幻の超高級車 – 2000年代のマイバッハ復活とその条件|Mercedes Maybach
マイバッハが再び世界の注目を集めたのは1990年代のことです。
1997年の東京モーターショーで「メルセデス・ベンツマイバッハコンセプト」が披露され、高級車ファンの心を掴みました。そして2002年、ダイムラー・クライスラー傘下で「57」と「62」という2つのモデルが発売されたのです。モデル名は車の全長を表しており、「57」は5.7メートル、「62」は6.2メートルという圧倒的な存在感を放っていました。

2002年に復活したマイバッハ57の外観
当時の新車販売価格は4,850万円から1億4,350万円。一般的な自動車とは一線を画する価格設定で、まさに「超」が付く高級車でした。しかし、マイバッハの特別さは価格だけではありませんでした。
購入するには特別な条件が必要だったのです。
超高級車メーカーでは購入条件を設けるのが一般的です。例えばフェラーリのラフェラーリでは、過去に5台以上のフェラーリを購入した経験や、458スペチアーレの購入経験などが条件として設けられていました。
マイバッハについても同様に、職業、社会的地位、利用目的に関する条件があったと言われています。単にお金があるだけでは手に入らない、特別な存在だったのです。
マイバッハの栄光と挫折 – 超高級車市場での戦い
超高級車としての地位を確立したマイバッハでしたが、2000年代に入ると業績が低迷します。
メルセデス・ベンツのSクラスの上級版というイメージが強くなってしまい、ロールスロイスやベントレーといった伝統的な超高級車メーカーとの競争に苦戦。2002年に復活を果たした新生マイバッハは、わずか10年後の2012年に生産終了という厳しい結果に終わりました。

マイバッハの豪華なインテリア
しかし、マイバッハの物語はここで終わりませんでした。
2015年、メルセデス・ベンツのサブブランドとして「メルセデス・マイバッハ」の名で復活を果たします。Sクラスの上級グレードとして、マイバッハの名称が再び使われるようになったのです。
現在ではSクラスとGLSという2つのモデルでマイバッハのラインナップが展開されています。2022年11月時点での主なモデルは「メルセデス・マイバッハ Sクラス」(S580 4MATIC、S680 4MATIC)と「メルセデス・マイバッハ GLS」(GLS600 4MATIC)です。
かつての独立ブランドとしてのマイバッハとは異なり、現在はメルセデス・ベンツの最上級モデルとして位置づけられています。
現代のマイバッハ – 特別な条件は今も存在するのか?
では、現在のメルセデス・マイバッハを購入するには、特別な条件が必要なのでしょうか?
結論から言えば、かつてのような厳格な購入条件は公式には設けられていません。メルセデス・ベンツの販売店で、資金さえあれば誰でも購入できるようになっています。

現行のメルセデス・マイバッハSクラスの外観
ただし、限定モデルなどの特別なバージョンについては、別の話かもしれません。高級車メーカーでは、特に希少価値の高いモデルについては、過去の購入履歴や顧客との関係性を考慮して優先的に案内することがあります。
現在のメルセデス・マイバッハの新車価格は、モデルによって異なりますが、S580 4MATICが2,730万円、S680 4MATICが3,300万円、GLS600 4MATICが2,827万円(2022年11月時点)となっています。
これらの価格帯は、一般的な自動車と比べれば非常に高額ですが、かつてのマイバッハほどの「超」高級車ではなくなっています。それでも、所有することで得られるステータスや特別感は健在です。
マイバッハの魅力 – 何が人々を惹きつけるのか
メルセデス・マイバッハの魅力は、大きく分けて3つあります。
1つ目は洗練されたエクステリアデザインです。マイバッハSクラスはセダンの最上位グレードにあたるSクラスをベースにしています。フロントには縦ルーバーがアクセントになったハイグロスクロームグリル、足元には美しい装飾を施した専用のアルミホイールが標準装備されています。

メルセデス・マイバッハの特徴的なグリルとエンブレム
マイバッハGLSはSUVの最上位にあたるGLSをベースにしています。ハイグロスクロームグリルや23インチのマルチスポークアルミホイールを装備しており、躍動感のあるデザインが特徴です。
2つ目の魅力は豪華なインテリアです。過去のモデルで培われた上質な素材や先進の機能が、現在のマイバッハにも受け継がれています。
運転席のシートにはリラクゼーション機能、シートベンチレーター、マッサージ機能が標準搭載されています。高級素材を使用しており、長時間のドライブでも快適に過ごせるよう設計されています。
後部座席についてもリクライニング機能が標準装備です。高品質のレザーを使用しており、まるでホテルのスイートルームのような快適な空間を実現しています。

メルセデス・マイバッハの後部座席空間
3つ目の魅力は先進の安全装備です。メルセデス・ベンツはアクシデントフリーを目指しており、世界最高基準の安全装備を搭載しています。
Sクラスに搭載されている機能はアクティブブレーキアシストや緊急回避補助システムなど、歩行者や自転車運転者などとの衝突の恐れがある場合でも、ブレーキ圧を補助したりステアリング操作をアシストしたりします。
GLSに搭載されている機能は、緊急回避補助システムや渋滞時緊急ブレーキ機能です。衝突の恐れが発生したときでも、ブレーキが自動的に作動するように設定されています。
マイバッハを手に入れる方法 – 新車と中古車の選択肢
メルセデス・マイバッハを手に入れる方法は、大きく分けて新車と中古車の2つがあります。
新車購入の場合は、メルセデス・ベンツの正規ディーラーで注文することになります。最新のモデルを選べる、自分好みの仕様にカスタマイズできるというメリットがありますが、価格は当然高額になります。
一方、中古車購入には3つの大きなメリットがあります。

中古車展示場に並ぶ高級車
1つ目は価格の安さです。中古車は新車と比較すると安い価格で販売されており、コストパフォーマンスに優れています。ローグレードの予算で、ハイグレードのモデルを狙うことも可能です。
メルセデス・マイバッハのような高級車は初期費用が高額になる傾向にあります。一方で中古車ならお得な価格で手に入れることができるでしょう。購入予算が限られている方や、初期費用をできるだけ抑えたい方には、中古車購入がおすすめです。
2つ目のメリットは選択肢の多さです。新車は車両販売価格が設定されていますが、中古車は車両ごとに価格が異なります。一般的に走行距離の長い車両や年式の古い車両は安く販売されている傾向があります。ボディカラーや搭載されているオプションで価格が変わるケースもあります。
中古車なら予算に合わせた車選びが可能です。メルセデス・マイバッハのような高級車でも、予算内で手に入れられる可能性が高まります。
3つ目のメリットは納期の早さです。新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な半導体不足などにより、新車の納期が長期化している現状があります。中古車は現物を商品として取り扱っているため、こうした影響を受けません。書類が整えば2〜3週間での納車も可能です。
中古マイバッハを購入する際の注意点
中古車でマイバッハを購入する際には、いくつかの注意点があります。
まず、中古車は車両ごとに状態が異なるため、慎重な車選びが求められます。特に高級車は維持費も高額になるため、購入後のメンテナンス費用も考慮する必要があります。

整備中のマイバッハエンジンルーム
中古車を購入する際には、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。ネクステージのような大手中古車販売店では、豊富な在庫と充実した保証制度を提供しています。
ネクステージは全国に200以上の店舗があり、約3万台の在庫を有しています。売れ筋モデルから希少な車両まで幅広く取り揃えており、高級車や輸入車も多数取り扱っています。
また、ネクステージでは輸入車を含む全車を対象にした無料保証を提供しています。輸入車については1か月の保証期間(走行距離無制限)で、エンジン機構、燃料機構、冷却機構、制御機構が保証の対象となります。
さらに、ロードアシストサービスやエンジンオイル交換などの特典を付帯した有料保証への加入も可能です。本体機構や燃料機構が保証の範囲に含まれており、万が一のトラブル時にも安心です。
マイバッハのような高級車を中古で購入する場合、こうした保証制度の有無は特に重要なポイントとなります。
マイバッハオーナーになるということ – ステータスとライフスタイル
マイバッハを所有するということは、単に高級車を持つということ以上の意味を持ちます。
それは特別なステータスの象徴であり、洗練されたライフスタイルの表現でもあります。マイバッハオーナーになることで得られるのは、移動手段としての車ではなく、贅沢な移動体験そのものです。
あなたはどんな車に乗りたいですか?
単なる移動手段としての車を求めるなら、マイバッハは必要ないでしょう。しかし、特別な体験や至高の快適さ、そして他にはない存在感を求めるなら、マイバッハは一度は検討する価値のある選択肢かもしれません。
新車でも中古車でも、マイバッハオーナーになる道は開かれています。かつての厳格な購入条件は緩和されましたが、それでもマイバッハが持つ特別な魅力は健在です。
歴史と伝統に裏打ちされた超高級車の世界。マイバッハはその中でも特別な存在として、これからも多くの人々を魅了し続けることでしょう。
まとめ – マイバッハが語る超高級車の真髄
マイバッハは1909年にヴィルヘルム・マイバッハによって設立されたエンジン製造会社に始まり、100年以上の歴史を持つ超高級車ブランドです。第一次世界大戦後に自動車製造に参入し、一度は衰退したものの、1990年代に復活を果たしました。
2002年から2012年までは独立ブランドとして「57」と「62」を販売し、当時は職業や社会的地位などの購入条件が設けられていたと言われています。現在はメルセデス・ベンツのサブブランドとして「メルセデス・マイバッハ」の名で、SクラスとGLSの2モデルを展開しています。
現代のマイバッハの魅力は、洗練されたエクステリアデザイン、豪華なインテリア、先進の安全装備の3点に集約されます。購入方法としては新車と中古車の2つの選択肢があり、特に中古車は価格の安さ、選択肢の多さ、納期の早さというメリットがあります。
マイバッハを所有することは、単に高級車を持つ以上の意味を持ちます。それは特別なステータスの象徴であり、洗練されたライフスタイルの表現でもあるのです。
超高級車の世界を知りたい方、マイバッハに興味をお持ちの方は、ぜひ一度ショールームや中古車展示場で実物をご覧になってみてはいかがでしょうか。きっと新たな発見があることでしょう。
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