ランクル70の維持費は？年収はいくらあればいい？実態と対策を徹底解説
ランクル70の維持費は年収いくらから？
ランクル70の維持費の実態とは？年収いくらあれば維持できるのか
ランドクルーザー70（通称ランクル70）は、トヨタが誇る不動の人気を持つオフロード車です。世界中の過酷な環境下での多様な用途に応え続けてきた実力派として、今なお高い支持を集めています。
2023年には伝統を継承しつつ時代に合わせて進化した新型も発売され、さらに注目を集めているこの名車。
しかし、ランクル70の購入を検討する際に多くの人が抱える悩みが「維持費」です。
ランクル70の外観とその頑丈なボディ
「ランクル70は憧れるけど、本当に維持できるのだろうか？」
「年収いくらあれば無理なく乗り続けられるのか？」
こんな疑問を持つ方は少なくありません。特に古いモデルは重課税の影響や燃費の悪さから、維持負担が大きくなるという声もよく聞かれます。
ランクル70の維持費の内訳を徹底解説
ランクル70を維持するには、どのような費用がかかるのでしょうか？ここでは1999年発売のランクル70 ZX 4ドアを例に、具体的な維持費の内訳を見ていきましょう。
クルマを維持するために必要な費用は、主に以下の5つです。
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燃料代
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自動車税（種別割）
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任意保険料
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車検代
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メンテナンス費用
それぞれの費用について、詳しく解説していきます。
燃料代：実燃費6km/Lの現実
ランクル70はディーゼルモデルであるにもかかわらず、燃費が悪いことで知られています。実燃費は約6km/Lと言われており、これは現代の車としては決して良い数字とは言えません。
例えば、月に1,000km走行する場合、必要な燃料は約166Lになります。軽油の単価を160円と仮定すると、月の燃料代は約2万6,560円。年間では31万8,720円にもなります。
なぜディーゼルなのに燃費が悪いのでしょうか？
ランクル70は悪路走行に特化して作られたクルマであるため、車両重量が2,000kgを超え、搭載されているエンジンも重くて頑丈です。オフロード走行用であるがゆえに、燃費がどうしても悪くなってしまうのです。
自動車税（種別割）：1ナンバーの影響
自動車税（種別割）は年に一度納付が義務付けられている税金です。ランクル70は貨物自動車である1ナンバーもしくは4ナンバーとして登録されるのが一般的です。
1999年式のランクル70の場合、1ナンバー登録で最大積載量は1t以下、排気量が1,500cc超、さらに新車登録から11年を超えているため、自動車税（種別割）は年間1万7,600円になります。
ディーゼルモデルは新規登録から11年を超えると重課されるという制度があります。この影響で、古いモデルであればあるほど維持費の負担が大きくなってしまうのです。
任意保険料：年齢や条件で大きく変動
任意保険は、万が一の事故に備えて加入が推奨されている保険です。損害保険料率算出機構の調査によると、2023年度の任意保険の普及率は82.6%でした。クルマを所有するほとんどの方が加入していることがわかります。
任意保険料は年齢や使用用途などの条件により大きく異なります。例えば、以下の条件でシミュレーションした場合、年間保険料は約10万9,368円となります。
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年齢：25歳
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等級：6B等級
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クルマの年式：1999年
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使用目的：日常・レジャー
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運転者：本人限定
補償内容としては、対人・対物賠償が無制限、人身傷害は3,000万円まで、車両保険は25万円までとなっています。
ランクル70の保険料計算書類
ただし、古いランクル70の場合、万一の事故の際に修理代が高額になる可能性があります。25万円の車両保険ではカバーしきれないケースも考えられるため、補償内容は慎重に検討する必要があるでしょう。
車検代：1ナンバーは毎年必要
車検には、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代、車検基本料がかかります。車検基本料は依頼する工場によって異なりますが、ディーラーで車検を受けた場合、以下のような費用が発生します。
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自賠責保険：1万6,900円（2025年1月時点）
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自動車重量税：1万8,900円（新車登録から18年経過の場合）
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印紙代：1,800円
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車検基本料金：7万円（点検・検査・代行費用）
合計すると、1回の車検で約10万7,600円かかります。そして重要なポイントとして、1ナンバー登録の場合は車検が毎年必要になります。つまり、この費用が毎年発生するのです。
自動車重量税も自動車税（種別割）と同様に、新規登録から一定期間が経過すると重課されます。13年超えで一段階、18年超えでさらにもう一段階税額が上がり、1999年式のランクル70は18年を超えるため二段階重課されることになります。
メンテナンス費用：最低限でも年間約2.6万円
車両の状態によりメンテナンスする箇所は異なりますが、一般的に年に1〜2回交換が必要な基本的なメンテナンス項目とその費用は以下の通りです。
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エンジンオイル＆エレメント交換：半年に一度（年間2万円）
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エアフィルター交換：1年に一度（年間3,000円）
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ワイパーゴム交換：1年に一度（年間3,000円）
合計で年間約2万6,000円のメンテナンス費用がかかります。
ランクル70のメンテナンス作業
ただし、これはあくまでも最低限の費用です。ランクル70は古いクルマであるうえに悪路走行でダメージを負った個体が多いため、この他にもメンテナンスが発生する可能性は非常に高いでしょう。
突発的な故障や部品交換が必要になることも考慮に入れておく必要があります。
ランクル70の年間維持費の総額
ここまで見てきた維持費の内訳を合計すると、ランクル70の年間維持費は以下のようになります。
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燃料代：31万8,720円
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自動車税（種別割）：1万7,600円
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任意保険：10万9,368円
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車検代：10万7,600円
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メンテナンス費：2万6,000円
合計すると、年間で約57万9,288円、つまり約58万円の維持費がかかることになります。
これはあくまでも最低限必要な費用であり、ローンでクルマを購入したり、駐車場を借りたりする場合は、さらに費用がかかることを忘れてはいけません。
また、突発的な故障や修理が発生した場合の出費も考慮する必要があります。
ランクル70は年収いくらから維持できる？
ランクル70のオーナーとその愛車
年間約58万円の維持費がかかるランクル70は、いったいどのくらいの年収があれば無理なく維持できるのでしょうか？
一般的に、クルマの維持費は年収の10〜15％が望ましいとされています。この基準に照らし合わせると、ランクル70の場合は最低でも年収600万円程度が必要ということになります。
年収600万円の場合、月々の手取りはおよそ40万円前後。そこから月々約4.8万円（年間58万円÷12ヶ月）を車の維持費に充てることになります。
家賃や食費、光熱費などの生活費を考慮すると、年収600万円でもかなりギリギリの線かもしれません。余裕を持って維持するなら、年収700〜800万円あるとより安心でしょう。
もちろん、これはあくまでも目安です。家族構成や住んでいる地域、ライフスタイルによっても大きく変わってきます。
独身で地方在住、家賃が安い場合なら年収500万円台でも可能かもしれませんし、逆に都心在住で家族が多い場合は年収800万円以上あっても厳しいかもしれません。
自分の生活状況に合わせて、しっかりと計算してみることが大切です。
ランクル70の維持費を節約するための工夫
ランクル70の維持費は決して安くはありませんが、いくつかの工夫で費用を抑えることは可能です。ここでは、賢い節約のコツを紹介します。
車検の相見積もりをとる
車検の基本料金は、ディーラーや整備工場によって大きく異なります。複数の販売店や工場で相見積もりをとって費用を比較すると、車検代を節約できる可能性があります。
特に4WD車やディーゼルモデルを得意とする工場では、純正部品の使用有無や、交換が必要な部品の判断基準など、細かい部分まで相談に応じてくれる場合があります。
ランクル70の車検整備の様子
見積もりを取る際は、整備士の経験年数や過去のランクル整備実績なども確認すると良いでしょう。基本料金が同じでも、メンテナンスの丁寧さが違えば、その後の維持費にも差が出てきます。
任意保険の相見積もりをとる
保険会社によって保険料の算出基準や特約の内容は異なります。複数の保険会社で相見積もりをとることで、同じ補償内容でもより安い保険料を見つけられる可能性があります。
特に、使用状況や年間走行距離、車両の使用目的などを正確に申告すると、適切な保険料の見直しが可能になります。
インターネット契約割引や、複数台割引、長期契約割引など、各種割引制度を活用すれば、年間で数万円の節約も可能です。
急加速・急停止に注意する
ランクル70は4,000cc以上の大排気量エンジンを搭載しているため、急加速や急停止は燃費に大きく影響します。
アクセルワークは穏やかに行い、早めのシフトアップを心がけることで、燃費の改善が見込めます。
また、急発進や急ブレーキは、タイヤやブレーキパッドの摩耗も早めるため、部品交換の頻度も増えてしまいます。
ランクル70の運転席からの視点
交差点での緩やかな減速や、高速道路での定速走行を心がけることで、燃料費だけでなく、消耗品の交換費用も抑えられます。
エコドライブを意識するだけで、燃費が1〜2km/L改善することも珍しくありません。月に1,000km走行する場合、燃費が1km/L向上するだけで、年間約5万円の節約になります。
不要な荷物を積まない
車の重量が増えるほど、燃費は悪化します。トランクやリアシートに不要な荷物を積みっぱなしにしていないか、定期的にチェックしましょう。
特にランクル70のような大型車は、積載物の影響を受けやすいです。普段使わないキャンプ用品やツールボックスなどは、必要なときだけ積むようにすると良いでしょう。
10kgの重量削減で、燃費が約1%向上するとも言われています。小さな積み重ねが、年間では大きな差になります。
ランクル70は維持費が高いけれど、その価値はある
ここまでランクル70の維持費について詳しく見てきましたが、年間約58万円という金額は決して安くはありません。年収600万円以上が望ましいという目安も、多くの人にとってハードルが高いかもしれません。
しかし、ランクル70には他の車にはない魅力があります。
オフロードを走るランクル70
その堅牢性と優れた走破性は、世界中で愛され続けている理由です。過酷な環境下でも安定した走行性能を発揮し、長年にわたって信頼性を保ち続けるランクル70は、単なる移動手段ではなく、一生の相棒となり得る存在です。
2023年に復活した新型ランクル70は、伝統を継承しつつ時代に合わせて進化しました。2.8L直噴ターボディーゼルエンジン「1GD-FTV」の採用により、力強い動力性能と低燃費を両立。さらに、最新の安全装備も充実しています。
ランクル70を所有する喜びや誇りは、単純な維持費だけでは測れないものがあります。
もちろん、無理な購入は避けるべきですが、十分な収入があり、ランクル70への強い思い入れがあるなら、その価値は十分にあると言えるでしょう。
まとめ：ランクル70の維持には年収600万円以上が目安
ランクル70は、その堅牢性と優れた走破性から世界中で愛され続けている名車です。しかし、その維持には年間約58万円という決して少なくない費用が必要となります。
特に1999年のモデルは、11年超過による重課税の影響や、実燃費6km/Lという燃費の悪さなど、維持の負担は軽くありません。そのため、安定した維持管理には年収600万円以上が望ましいと考えられます。
夕日をバックにしたランクル70
ただし、車検や保険の相見積もり、効率的な運転による燃費改善など、いくつかの工夫で維持費を抑えることも可能です。堅実な維持管理計画を立てることで、名車との長いカーライフを楽しめるでしょう。
ランクル70は決して安い買い物ではありませんが、その価値を理解し、適切に維持管理できれば、何年、何十年と共に歩める一生の相棒となるはずです。
購入を検討している方は、この記事で紹介した維持費の内訳を参考に、自分の経済状況としっかり向き合い、無理のない範囲で判断することをおすすめします。
憧れの車に乗ることは素晴らしいことですが、それを長く楽しむためには、現実的な計画が欠かせません。
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