残クレの仕組みとは?月々の支払いが安くなる理由
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残価設定型クレジット(残クレ)という言葉を聞いたことはありますか?
新車を買いたいけど、月々の支払いが厳しい。そんなときにディーラーから提案されることが多いのが残クレです。通常のローンと何が違うのか、まずは基本的な仕組みから見ていきましょう。
残クレとは、車両の契約満期時の下取想定金額(残価)をあらかじめ設定し、車両価格からその残価を差し引いた金額を分割で月々支払う方法です。例えば300万円の車で3年後の残価が120万円に設定された場合、残りの180万円を3年間で分割返済します。

つまり、車両価格の全額を支払う必要がないため、月々の支払額を大幅に抑えることができるのです。
最近の新車は安全運転支援システムや便利機能が増えたことで価格が高騰しています。一方で日本の給与水準は横ばいか下降傾向にあり、新車購入のハードルは年々高くなっているのが現状です。残クレはこうした状況に対応するために登場した、比較的新しい車の買い方なのです。
契約満期のタイミングが来たら、以下の3つから選択することになります。
- 残価を支払って車を購入する
- 車を返却して次の新車へ乗り換える
- 車を返却して契約を終了する
この柔軟性が残クレの魅力の一つとされています。
残クレがやばいと言われる7つの理由

残クレは月々の支払いを抑えられる魅力的な制度ですが、なぜ「やばい」と言われるのでしょうか?
実は仕組みをしっかり理解しないと、後々後悔することになるケースが少なくありません。現役ディーラー営業マンの視点から、残クレの7つのデメリットを詳しく解説していきます。
1. 頭金を入れても最終回の支払額は変わらない
通常のカーローンでは頭金を多めに入れることで、ローンの対象金額を少なくすることができます。月々の支払い金額を抑えられるだけでなく、利息の総額も減らせるため、頭金を入れる意味は大きいです。
しかし残クレの場合、そもそも残価を設定することで頭金がなくても月々の支払い金額を抑えられることがメリットです。頭金を入れても、残価部分が減るわけではないため、最終回の支払額は変わりません。
頭金を用意できるのであれば、通常のローンを選択した方が総支払額を抑えられる可能性が高いのです。
2. 金利手数料が車両価格全体にかかる
これが残クレの最も大きな落とし穴です。
残クレでは残価を設定し、車両価格からそれを差し引いた金額を分割払いすると説明しましたが、金利は車両価格全体が対象となります。例えば車両価格400万円で残価を160万円に設定した場合、分割払いするのは240万円分ですが、支払う金利は240万円ではなく、車両代金全額の400万円に対してかかるのです。
さらに問題なのは、満期まで支払いを続けた後、引き続き同じ車に乗る選択をした場合です。残価の160万円に対して再度ローンを組むことになりますが、その際も通常ローンと同じように金利がかかります。つまり160万円に対しては二重に金利を支払うことになるのです。
しかも再ローンの金利は、当初の残クレ金利より高く設定される傾向があります。結果として、最初から通常ローンを組んだ時よりも利息を多く払うことになってしまいます。
3. 走行距離制限で長距離運転には不向き
残クレには月間1,000〜1,500キロの走行距離制限が設けられています。
これは契約終了時の残価を保証するために、車の価値を維持する必要があるからです。中古車の価値は年式と走行距離で大きく変わるため、走行距離を制限することで下取り価格を想定残価に近づけるのです。
5年契約(60ヶ月)で月間1,000キロの場合、契約満了時に6万キロを下回っていればOKです。月によって超過することがあっても、トータルで走行距離制限を破らなければ追加料金を取られることはありません。
しかし最終的に走行距離を超えてしまった場合は、超過した距離数に応じて超過料金を支払う必要があります。メーカーによって異なりますが、1kmあたり5〜20円の支払いになることが一般的です。
日頃から長距離運転する人であれば、すぐに約束した走行距離をオーバーしてしまう可能性があります。通勤で毎日車を使う方や、週末に遠出することが多い方は特に注意が必要です。
4. 事故で追加料金が発生する可能性
走行距離と同様に、事故修復歴は原状回復できないため再査定の対象となります。
事故などにより車両の価値が著しく下がった場合、約束した価格で下取りできないため現在の価値を査定されます。確実に設定した残価よりも下取価格が下がるため、事故を起こさないように細心の注意を払いながら日々運転する必要があります。
事故は自分が起こさなくても巻き込まれる可能性があります。もらい事故なら相手が弁償することになりますが、それはあくまで車両を綺麗に直すお金です。残クレの価値は補償の対象外なので、契約している自動車メーカーと協議する必要があります。

その結果、車は綺麗に直っていても「事故歴あり」として精算金が発生する可能性があることは覚えておきましょう。修復歴のある車両より、ない車の方が中古車としての価値が高いことは想像できますよね。
5. ペット同乗やカスタムが禁止されている
残価設定の際は内外装の状態が良好であることが前提となります。
傷や凹みはマイナス評価ですし、ニオイも同様です。基準は各ディーラーによりますが、軽く磨いたり擦って落とすことができるような傷であれば大丈夫でも、鈑金や塗装、革布の補修や部品交換が必要なレベルになるとその分下取価格低下を招きます。
また純正の状態での買取を想定しているため、ローダウンや塗装などのカスタムも禁止の場合がほとんどです。傷だけではなくニオイも同様なので、ペット同乗や喫煙による臭気は大きく下取価格に影響します。
明確に「禁止」としているわけではありませんが、残価はペット同乗やカスタムをしない前提で決めているので、追加清算は必ず発生すると考えていた方が良いでしょう。
このように借り物かのように気を遣いながら使用していかなければならないことが、通常ローンとの大きな違いになります。
6. 返却時に追加費用を請求される可能性
車両状態がディーラーが想定した条件を逸脱した場合は、原状回復のための部品代や工賃を請求されることになります。
走行距離などは原状回復できない状態なので、超過した距離数に応じて規定の料金を支払うことになります。傷や凹み、内装の汚れについては経年による劣化を考慮してある程度は免除されますが、明らかな傷や凹みについては実費で修理費用を請求されます。
内装についても、タバコの焦げ跡やペットの毛などはクリーニング費用を請求されます。満期になったら車を返却する人が多い中、再度ローンを組む方も少数います。その大半は車が気に入ったというよりは、その差分を払えずに再ローンを選択せざるを得なかった人が多いのです。
7. 最終回で残価を支払えない可能性がある
残クレは契約が満期になると、残価を下記3つのいずれかの方法により精算しなければいけません。
- 残価を全額支払い車を購入する
- 車を返却し新車に乗り換える
- 車を返却して契約終了する
車を返却せず乗り続けたい場合は、それまでに残価分の金銭を準備しておく必要があります。残価分の金銭を準備できない場合は、残価分でローンを組み直すことも可能ですが、再度ローンの審査をすることになります。
その際はすでに説明した通り、新たに組み直す残価分のローンに対しても再度金利が発生するので注意しましょう。ディーラーでも、ローンをあてにしていたのに審査に落ちるお客様がいます。その際は車両を強制的に返却することになります。
また残価でローンを組み直す場合の金利を高めに設定しているディーラーが多いため、残クレ終了時は大半のお客様が乗り換えか返却を選択されています。ずっと乗り続けるつもりの車であれば、残クレではなく通常のローンを選択した方が良いでしょう。
残クレで得する人の5つの特徴
ここまで残クレのデメリットを見てきましたが、実は使い方次第では非常にメリットがある制度です。
残クレは上手に賢く利用すれば月々の負担額を減らすことのできる素晴らしい制度なのです。使用制限があるなどのデメリットが、自分にとってデメリットと感じない人にとっては残クレは魅力的な車の買い方と言えます。

日頃車にあまり乗らない人
残クレには月間1,000km前後の走行距離制限があります。オーバーすると超過料金を請求されますが、オーバーしない人であればデメリットにはなりません。
むしろ走行距離が短い人は、想定残価よりも車が高く売れる可能性があります。その場合は残価より高く売れたお金をもらうことができるので、残クレで得したことになります。乗り換える際には、想定残価より高く売れた分が次の車の頭金として利用できます。
低金利キャンペーンで買えた人
ディーラーは残クレで車を売りたいと考えているので、定期的に低金利キャンペーンを行っています。
残クレは支払う金利手数料がローンより高くなるというデメリットがありますが、金利自体が安ければ総額はローンと変わらない可能性があります。むしろローンの金利は高く設定し、残クレは安く設定しているディーラーもあります。
金利が安い銀行系ローンを契約できればそれがベストですが、審査に落ちてしまった場合は残クレ金利をチェックしてみましょう。その上で支払総額が銀行と変わらないようであれば、残クレを利用するのも良いでしょう。
人気車種を買う人
残クレの想定残価は高ければ高いほど、毎月の支払額は少なくなります。
想定残価は中古車相場を基に設定されるため、人気車種の方が高く設定されます。そのため人気車種を買う人は、残クレで得する可能性があるのです。例えばアルファードやヴェルファイアは、先代の売れ筋グレードが468万円だったことに対して、新型は540万円スタートです。
ローンなら当然支払額が増えてしまいますが、残クレならフルモデルチェンジで想定残価が上がったことで支払額が据え置かれる事態が起きています。人気車種ほど想定残価が高いので、支払額を抑えることが可能です。
頭金を準備できない人
残クレは頭金0円で契約できるため、まとまった資金が必要ありません。
そのため頭金を準備できない人や、貯金を切り崩したくない人におすすめです。また最近は新車の納期がどんどん長くなっているので、まずはオーダーを通すことが優先されます。お金の用意は後でするとして、先に車体を抑えるために残クレで審査を通してしまう方法もおすすめです。
納車される数年後までに、現金を用意するか銀行系ローンの審査をすれば良いのです。
数年後にライフスタイルの変化がある人
残クレの契約は3〜5年に設定されていることが多く、契約期間終了時には車両を返却するだけです。
そのため定期的に新車に乗り換えることができるので、ライフスタイルに変化がある人におすすめ。独身時代はスポーツカーやSUV、結婚したらミニバンに乗り換えるなどの使い方が可能です。もちろん、契約期間が終わったら同じ車の最新型に乗り換えるという使い方もできます。
残クレで損する人の7つの特徴
メリットが多い残クレですが、当然デメリットもあります。
残クレを使うと損する人について、これから詳しくご紹介していきます。自分がこれらの特徴に当てはまらないか、しっかり確認してから契約を検討しましょう。
車をカスタムする人
残クレで契約した車は、最終的に返却することになります。返却時は純正に戻すことが求められるので、純正に戻せないカスタムをする人にはおすすめできません。
例えばアルミホイールを変えたり、シートカバーを変えたりする程度ならOKです。しかしボディに穴を開けたり内装を加工する改造はNG。原状回復費用を請求されるので、残クレで買った車をカスタムするのはやめましょう。

ペットを乗せる人
ペットを乗せる人も残クレはおすすめできません。
ペットの毛や匂いは車内に残るため、クリーニング費用を請求される恐れがあります。またペットを乗せたことで取れない汚れがついてしまった場合、その内装部品をまるごと交換する費用を請求される可能性があります。
ディーラーのお客様で残クレ購入した車にペットを乗せる方がいますが、その方は契約に付帯する原状回復特約を全てペット同乗のクリーニング費用に充てています。その代わりぶつけたり擦ったりは絶対できないと言っていました。
長距離運転する人
残クレは月間1,000km前後の走行距離制限が設けられています。そのため長距離ドライブが好きな人には残クレは向いていません。
超過料金を請求された場合、買い取ってしまうという方法もありますが、それなら通常ローンで購入した方がお得です。日頃から長距離運転する人は、最初から通常のローンを選択することをおすすめします。
カーローンより金利が高い人
残クレは通常のカーローンより低金利に設定されていることがほとんどです。支払う金利手数料がローンより高い分、低金利でなければ契約するメリットが薄れます。
そのためカーローンと金利を比較し、残クレの方が金利が高い場合は契約はおすすめしません。銀行ローンは低金利なものが多く、三菱UFJ銀行のマイカーローンなら年利1.5%〜2.45%です。残クレ金利は3.9%ほどに設定されていることが多く、この場合は銀行ローンで契約した方がお得です。
タバコを吸う人
タバコを吸う人も、残クレで車を購入するのに向いていません。
タバコの煙は車内に匂いが残り、ヤニがついて汚くなってしまいます。喫煙車は中古車市場でも人気が低く、下取り価格も安くなるので残クレの想定残価を下回る可能性があります。結果として下回った残価を精算するか、車を買い取るしかなくなってしまうのです。
運転に自信のない人
運転に自信がない人は、車をぶつけたりこすったりする可能性があります。残クレの車は綺麗に乗るのが鉄則なので、大きな傷や凹みは弁償しないといけません。
初心者などで運転に慣れない人は、中古車からスタートすると良いでしょう。中古車であれば多少の傷や凹みがあっても、残クレのような追加精算を心配する必要がありません。
ローン期間満了後も同じ車に乗り続けるつもりの人
1台の車を長く乗る人は、残クレよりもローンや現金一括払いで購入する方が向いています。
残クレは定期的に新車に乗り換える人にはおすすめですが、契約終了後も同じ車に乗り続ける人には向いていません。残クレの車を最終的に買い取る場合、本来払わなくてよかった利息も負担することになります。こうしたデメリットがあるので、ずっと同じ車に乗るつもりの人はローン購入をおすすめします。
残クレで後悔した実例から学ぶリスク管理
残クレで契約して後悔するのはどんなときなのか、実例を交えながら見ていきましょう。
現役の営業マンとして、実際にお客様から聞いた後悔のケースをご紹介します。これらの事例を知っておくことで、同じ失敗を避けることができます。
事故で車を傷つけてしまったケース
残クレで買って大事に乗っていた車で事故を起こしてしまったお客様がいました。
これでは返却もできないので車を買い取ることになりましたが、車両保険で支払われた額と残クレの清算しなければいけないお金に160万円ほどの差額が発生しました。最終的に、ディーラーで事故車専門の買取業者を紹介し、この車を80万円で売却した後に、自腹で80万円をお支払いして残クレ契約を終了させることになりました。
そのお客様はその後残クレを利用していません。通常ローンであれば車両価格のすべてを最初から自分で支払うため修理代のことだけを考えればいいのですが、残クレの場合は払わなくてよかったお金を払うことになっている感が強く、後悔される方が多いです。

思わぬ転勤で走行距離がオーバーしたケース
車を持つ際に都心部に在住していたり、通勤通学に車を利用しなかったりでそこまで車を使う予定のない場合、満期時に到達する予定の走行距離を少なく設定することができます。
走行距離を少なく設定すると残価が高くなるため、日常的に車を利用する人よりもさらに月々の支払いを抑えることができるのです。ただ落とし穴として、現在の環境をもとに走行距離少なめで残価設定した後、転勤などで自身の環境が変わり通勤など日常的に自動車を使用する機会が増加した場合、ディーラーと約束していた走行距離を超過してしまうことがあります。
その結果、その超過分追加料金が発生してしまうことになるのです。実際にディーラーのお客様も、思ったより走行距離が伸びてしまって残クレで契約したことを後悔していました。
車を気に入って買い取ったが総額が高くなったケース
満期後も同じ自動車に乗り続ける場合は、再度残価分はローンを組みなおすことになります。
残クレでの返済時購入金額全体に対しての利息を支払ってきたが、だからと言って組みなおしたローンの金利が安くなることは通常起りません。その結果、最初から通常ローンを組んだ時よりも利息を多く払うことになるのです。
車が気に入ったからといって安易に買い取りを選択すると、結果的に損をしてしまうことになります。買い取りを検討する際は、必ず総支払額を計算して通常ローンと比較することが重要です。
ディーラーが残クレを推奨する本当の理由
ディーラーが残価設定型ローン(残クレ)をおすすめする理由は、お客様のためと言いつつ本当は別のところにもあります。
お客様のメリットとしては、すでにこの記事の中でも何度も登場する「月々の支払額が減らせる」というもの。しかし、ディーラーが残クレをおすすめする本当の理由は、以下3つがあるのです。
程度の良い中古車が確実に手に入る
残クレで購入した車は、丁寧に使用することが求められます。
具体的には、改造禁止、走行距離制限、定期メンテナンスを受けることがこれに該当します。その約束通りに使用すれば、残クレ終了時は当初約束した金額でディーラーが車を買い取ることになっています。これをディーラー視点で言い換えると、すでに金額と条件の決まっている下取車両が入荷する目途を立てることができるになるのです。
例えば、ディーラーが今日新車を売ったとします。残クレで売った場合、5年後に走行距離6万キロの車を160万円で仕入れるという約束ができるのです。その上契約期間中のメンテナンスはディーラーで行えるので、車の状態も定期的にチェックできます。
更に綺麗に乗ることが残価保証の条件なので、お客様は気を使って車を綺麗に使用してくれます。これだけ条件の揃った極上の中古車を、入庫時期と買取金額までわかった状態で仕入れられるのはディーラーにとってメリットしかありません。

残クレ終了時にまた新車が売れる
残クレの車は契約期間が3〜5年に設定されているので、お客様はそのタイミングで何かしらのアクションを起こさないといけません。
お客様が残価を清算して車を買い取る場合、再度ローンを勧めることができます。そこでディーラーローンを組んで貰えれば、マージンを得ることが可能です。現金一括で清算された場合でも、ディーラーはその時点で収入が得られます。
車を返却して新車に乗り換える場合は、自社の新車を買ってもらうようにその場で交渉が可能。新たに残クレで購入してもらえば、新車が1台売れることになります。そして車を返却して契約を終了する場合、お客様との関係はそこで途切れてしまいますが状態の良い中古車を仕入れることができます。
それをディーラー認定中古車として販売すれば、そこでも利益を上げることができます。
次の車も残クレならマージンが得られる
残クレ契約は一般的に3〜5年に設定されているため、契約終了の頃には新型車が登場しています。
そこで最新機能がついた車を猛烈アピールして、残クレで新車を購入してもらえればディーラーは再びマージンを得ることができます。ローンで購入後10年乗って買い替えるサイクルだったお客様を、5年ごとに残クレ契約してくれるサイクルに切り替えられれば、ディーラーは従来の2倍新車が売れることになります。
また残クレの特性を活かして、日頃予算の都合上中古車ばかり乗り継いでいるお客様に新車を販売することも可能です。実際に、あまり車にお金をかけられないが生活に必要だからと中古車を直しながら乗っていたお客様に対して残クレを提案して新車をご購入いただいた際は、支払金額が変わらないのにもかかわらず最新装備で綺麗で余計な出費の心配のない新車に乗れたことを感謝された経験があります。
残クレと通常ローンの支払総額を徹底比較
実際に残クレと通常ローンで同じ車両を購入した際の比較をしてみましょう。
具体的な車種での比較を見ることで、どちらがお得なのかが明確になります。ただし金利や残価設定はディーラーやキャンペーンによって変わるため、必ず自分で見積もりを取って比較することが重要です。
N-BOXを残クレとローンで比較した結果
ホンダの大人気車種「N-BOX」を残クレとローンで購入した場合のシミュレーション結果を見てみましょう。
ローン購入の場合、月々の支払額は38,900円で支払総額は2,256,563円です。一方、残クレの場合は月々の支払額が27,900円と大幅に安くなりますが、支払総額は2,323,047円となり、最終回支払いが672,760円別途必要になります。
同じ条件でN-BOXを買うと、残クレの方が66,000円ほど支払総額が高くなります。軽自動車の場合、セカンドカー需要が高いので走行距離があまり伸びない人もいます。中古車市場でも人気があるので残価も高くなり、月々の支払いを軽くするため残クレで契約するお客様が多いです。
ステップワゴンを残クレとローンで比較した結果
2022年にフルモデルチェンジしたステップワゴンを比較した結果を見てみましょう。
ローン購入の場合、月々の支払額は73,100円で支払総額は4,387,531円です。
一方、残クレの場合は月々の支払額が50,500円で支払総額は4,273,795円となり、最終回支払いが1,290,900円必要になります。
メーカーがキャンペーンを行っていて低金利で契約できる場合、残クレの方が支払総額が安くなります。モデルチェンジ直後は、メーカーが販促のために残クレの低金利キャンペーンを行うケースがあります。こうしたキャンペーンを利用すれば、ローン購入より支払総額を抑えられることがあるのです。

カローラクロスを残クレとローンで比較した結果
トヨタの人気車種「カローラクロス」を残クレとローンで購入した結果を見てみましょう。
ローン購入の場合、月々の支払額は67,000円で支払総額は4,021,347円です。一方、残クレの場合は月々の支払額が47,500円で支払総額は3,988,703円となり、最終回支払いが1,183,630円必要になります。
ディーラーローンの金利が高い場合、残クレの方が支払総額が安くなるケースがあります。ディーラーによっては通常ローンの金利を高く設定し、残クレの方がお得に買えるようにしています。しかし銀行系のローンなら3%以下で契約できるので、こうした低金利ローンの利用も検討しましょう。
残クレの代替案:カーリースという選択肢
残クレのデメリットが気になる方には、カーリースという選択肢もあります。
カーリースは残クレと似た仕組みですが、いくつかの点で大きく異なります。特に最後に車がもらえるカーリースなら、残クレのデメリットを多く解消できる可能性があります。
カーリースと残クレの違い
カーリースは月々定額で車に乗れるサービスで、車検代やメンテナンス代、自動車税などが月額料金に含まれています。
残クレと大きく異なるのは、契約終了時に車がもらえるプランが多いことです。車がもらえるなら返却の必要がないため、走行距離制限もなくなりますし、カスタムもOK、ペット同乗もOKになります。月々の負担額は残クレとほぼ同じでありながら、車検代やメンテナンス代が込みなので、トータルではお得になるケースもあります。
例えばN-BOX CUSTOMの場合、残クレは月々32,800円ですが、MOTAカーリースは月々36,410円で車検・メンテナンス・自動車税込みです。月々の差額は3,610円ですが、車検代やメンテナンス代を考えると、カーリースの方がお得になる可能性があります。
カーリースのメリット
カーリースの最大のメリットは、最後に車がもらえることです。
返却不要なので、残クレのように走行距離を気にする必要がありません。また車検代やメンテナンス代が月額料金に含まれているため、突然の出費を心配する必要もありません。自動車税も月額料金に含まれているので、車に関する支出を完全に一定にすることができます。
さらにカスタムやペット同乗も自由にできるため、自分の車として使うことができます。残クレのように「借り物」として気を使う必要がないのは大きなメリットです。
カーリースのデメリット
カーリースにもデメリットはあります。
契約期間が7年や9年と長めに設定されていることが多く、途中解約すると違約金が発生します。また月額料金には車検代やメンテナンス代が含まれていますが、その分月々の支払額は若干高くなります。さらに契約終了まで車の所有権はリース会社にあるため、勝手に売却することはできません。
ただしこれらのデメリットは、残クレにも共通するものが多いです。長期的に車を使う予定があり、走行距離が多い方や、ペットを乗せたい方、カスタムを楽しみたい方には、カーリースの方が向いている可能性があります。
残クレで後悔しないための5つのチェックポイント
残クレで後悔しないためには、契約前にしっかりと確認すべきポイントがあります。
これから紹介する5つのチェックポイントを確認することで、自分に残クレが合っているかどうかを判断できます。契約してから後悔しても遅いので、必ず事前に確認しましょう。

1. 月間走行距離を正確に把握する
まず自分の月間走行距離を正確に把握しましょう。
通勤で毎日車を使う場合、往復の距離を計算してください。週末のレジャーや買い物での使用も考慮に入れる必要があります。月間1,000kmは1日あたり約33kmです。通勤で片道15km以上ある場合は、すぐに制限を超えてしまう可能性があります。
また将来的に転勤や転職で使用頻度が変わる可能性がある場合は、その点も考慮しましょう。環境が変わって走行距離が増えてしまい、超過料金を支払うことになった事例は少なくありません。
2. 総支払額を通常ローンと比較する
月々の支払額だけでなく、必ず総支払額を通常ローンと比較しましょう。
残クレは月々の支払額が安くなりますが、総支払額は通常ローンより高くなることが多いです。特に最終回で車を買い取る場合、再ローンの金利が高く設定されていることがあるため、総支払額が大幅に増える可能性があります。
銀行系のマイカーローンとも比較してください。銀行ローンは金利が低いため、総支払額を抑えられる可能性があります。三菱UFJ銀行のマイカーローンなら年利1.5%〜2.45%で、残クレの3.9%と比較すると大きな差があります。
3. 車の使い方を明確にする
自分がどのように車を使うのかを明確にしましょう。
ペットを乗せる予定がある、カスタムを楽しみたい、タバコを吸う、といった使い方をする場合は残クレは向いていません。また運転に自信がなく、ぶつけたりこすったりする可能性が高い場合も、残クレはおすすめできません。
残クレは「借り物」として綺麗に使うことが前提です。自分の車として自由に使いたい場合は、通常ローンやカーリースを検討した方が良いでしょう。
4. 契約期間終了時の選択肢を考える
契約期間終了時にどうするかを事前に考えておきましょう。
新車に乗り換える予定があるなら残クレは良い選択肢です。しかし同じ車に乗り続けたい場合は、再ローンの金利や総支払額を確認してください。多くの場合、最初から通常ローンで購入した方が総支払額は安くなります。
また数年後のライフスタイルの変化も考慮しましょう。結婚や出産、転勤などで車の使い方が変わる可能性がある場合は、その点も契約前に検討する必要があります。
5. 低金利キャンペーンを活用する
残クレを利用する場合は、低金利キャンペーンを活用しましょう。
メーカーは定期的に残クレの低金利キャンペーンを行っています。特にモデルチェンジ直後は、販促のために金利を大幅に下げることがあります。こうしたキャンペーンを利用すれば、通常ローンよりも総支払額を抑えられる可能性があります。
ただしキャンペーン期間は限られているため、タイミングを逃さないようにしましょう。また低金利キャンペーンでも、銀行ローンと比較して本当にお得かどうかを確認することが重要です。
まとめ:残クレは使い方次第で賢い選択になる
残クレがやばいと言われる理由を7つ見てきましたが、いかがでしたか?
残クレは確かにデメリットが多い制度ですが、使い方次第では非常にメリットがある選択肢です。月々の支払いを抑えて新車に乗れることは大きな魅力ですし、定期的に新車に乗り換えたい人にとっては理想的な制度と言えます。
重要なのは、残クレの仕組みをしっかり理解した上で、自分のライフスタイルに合っているかどうかを判断することです。走行距離制限、金利手数料、原状回復義務など、契約前に知っておくべきポイントは多くあります。
残クレで得する人の特徴は以下の通りです。
- 日頃車にあまり乗らない人
- 低金利キャンペーンで買えた人
- 人気車種を買う人
- 頭金を準備できない人
- 数年後にライフスタイルの変化がある人
一方で、残クレで損する人の特徴は以下の通りです。
- 車をカスタムする人
- ペットを乗せる人
- 長距離運転する人
- カーローンより金利が高い人
- タバコを吸う人
- 運転に自信のない人
- ローン期間満了後も同じ車に乗り続けるつもりの人

自分がどちらのタイプに当てはまるかを確認し、慎重に判断しましょう。
また残クレだけでなく、通常ローンやカーリースなど、他の選択肢も比較検討することが重要です。特にカーリースは最後に車がもらえるプランが多く、残クレのデメリットを解消できる可能性があります。月々の支払額、総支払額、使用制限など、総合的に比較して最適な選択をしてください。
現役ディーラー営業マンとして、新車購入者の約半分が残クレを利用している現状を見ています。それだけポピュラーな支払い方法になっているのは事実です。しかし仕組みをしっかり理解しないと後悔することになるのも事実です。
この記事で紹介した情報を参考に、あなたに最適な車の買い方を見つけてください。後悔しない選択をするために、契約前に必ず総支払額を計算し、自分のライフスタイルに合っているかどうかを確認しましょう。
賢く残クレを活用して、理想のカーライフを実現してください。
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