プジョー リフターロング サイズ完全ガイド｜車中泊からファミリーまで徹底解説
3列シート7人乗りのプジョー リフターロングは、そのサイズ感と多彩な使い勝手で注目を集めているフレンチMPVです。実際にリフターロングのオーナーとして1年以上使用した経験から、ボディサイズの詳細から実用性まで、購入を検討されている方が知りたい情報を包み隠さずお伝えします。
標準的なミニバンと比較してコンパクトながらも、ヨーロッパ的な合理性と機能美を兼ね備えたリフターロングは、現在でも多くのファミリーに支持されています。全長4,760mmという使い勝手のよいサイズとともに3列シート7人乗りを実現しており、日本の道路事情にも適したボディサイズが魅力です。
プジョー リフターロング ボディサイズの全詳細
基本ボディサイズ
プジョー リフターロングのボディサイズは4,760×1,850×1,900mm（全長×全幅×全高）となっています。標準ボディと比較した詳細な寸法は以下のようになります。
全長4,760mmは、ベースモデル比＋355mmの延長によって実現されています。この355mmの延長は単純に長くしただけではなく、3列目シートの居住性を確保するために計算された寸法です。実際に後部座席に座ってみると、大人でも窮屈さを感じることなく座れる余裕があります。
全幅1,850mmは標準ボディと変更がありません。これは日本の道路事情や駐車場の規格を考慮した絶妙なサイズ設定です。多くの立体駐車場や住宅街の道路でも、取り回しに困ることはほとんどありません。
全高1,900mmは、ベースモデル比＋20mmとなっています。この20mmの差は乗車時にはほとんど感じられませんが、荷室の使い勝手や3列目シートのヘッドクリアランスに影響しています。
ホイールベースと車両重量
ホイールベースは2,975mmで、標準ボディ車との比較で言うと、ホイールベースは190mm長い設定になっています。このホイールベース延長により、3列目シートの足元空間が確保されているだけでなく、直進安定性も向上しています。
車両重量は1,700kgで、ベースモデル比＋50kgに抑えられています。サイズアップしながらも重量増加を最小限に抑えている点は、燃費性能や走行性能の面で評価できるポイントです。
国産ミニバンとのサイズ比較分析
トヨタ ノア・ヴォクシーとの比較
リフターロングと同じく7人乗り3列シートMPVとして人気のトヨタ ノア・ヴォクシーと比較すると、興味深い違いが見えてきます。例えばトヨタの「ノア／ヴォクシー」と比較しても、リフターロングの方がコンパクトな設計になっています。
ノア・ヴォクシーの全長が4,695mm（2022年モデル）であることを考えると、リフターロングは65mm長い設計になっています。しかし、全幅においてはノア・ヴォクシーの1,730mmに対してリフターロングは1,850mmと120mm広くなっています。
この寸法の違いは、設計思想の違いを表しています。日本車は狭い道路事情に合わせて全幅を抑える傾向がありますが、ヨーロッパ車は室内幅を重視した設計を採用しています。実際に乗車してみると、リフターロングの方が肩周りにゆとりを感じることができます。
セレナやステップワゴンとの違い
個人的なランキングは、ドブロロング＞リフターロング＞ベルランゴロング＞アルファード（旧型）＞ステップワゴン＞ベルランゴ＞セレナ＞ヴォクシーという評価が示すように、リフターロングは運転の楽しさと安定性を重視する方には高く評価されています。
セレナ（全長4,765mm×全幅1,695mm×全高1,865mm）と比較すると、リフターロングは全長でほぼ同等、全幅で155mm広く、全高で35mm高い設計になっています。この違いにより、リフターロングは室内の広さと開放感で優位に立っています。
荷室・ラゲッジサイズの実用性
3列シート使用時の荷室容量
3列目シートを装備した状態でも、209Lのラゲッジ容量が確保されるため、7人乗車時でも最低限の荷物は積載可能です。週末の家族ドライブであれば、この容量で十分対応できます。
実際に使用してみると、209Lという数値以上に使いやすさを感じます。これは荷室の形状が四角く整っており、デッドスペースが少ないためです。キャリーバッグであれば2個程度は問題なく積載できます。
最大荷室時のスペース活用
3列目シートを取り外し、リアシートバックをすべて折りたためば、最大約2,693ℓの使いやすいフラットなスペースが生まれます。この容量は同クラスのMPVの中でも トップレベルの数値です。
3列目シートを外して2列目シートをダイブダウンさせた状態。1列目（助手席）を最も前方にスライドすると最大荷室長は2,230mmにもなるため、長尺物の積載にも対応できます。サーフボードや自転車、キャンプ用品など、アクティブなライフスタイルを支える積載能力を持っています。
3列目をはずした際の奥行きは2,100mmと寝床確保にも十分。さらに2列目を倒せば広大な空間になるため、車中泊にも適した空間を作ることができます。
3列目シートのサイズと快適性
シートサイズと座り心地
3列目シートは座り心地がいい。前後130mmのスライドができて見晴らしもいいから、ストレスがないという評価があるように、単なる補助席という位置付けではありません。
130mmのスライド機能により、乗員の体格や荷物の量に応じて調整が可能です。最後端にスライドした状態では、大人でも足を組めるほどの余裕があります。膝周りのスペースも十分確保されており、長時間の乗車でも疲労を感じにくい設計になっています。
3列目の取り外し機能
3列目は跳ね上げ式だと積載の邪魔になるから、取りはずせて、しかも手間が簡単なリフターロングには感心したという点が、リフターロングの大きな特徴です。
3列目シートは左右それぞれが独立して取り外し可能で、片側だけ外すこともできます。この柔軟性により、乗員数と荷物量に応じた最適なレイアウトが可能になります。取り外し作業も女性一人で行える軽さと簡便性を実現しています。
車中泊時のサイズと快適性
ベッドキット使用時の寸法
ベッド展開時のサイズは全長1,800mm、全幅1,200mmという、大人2名が快適に就寝できるサイズが確保されています。室内高（最高位置）890mmもあるため、就寝時の圧迫感はありません。
このサイズは、一般的なセミダブルベッド（幅1,200mm×長さ1,950mm）と比較すると、幅は同等で長さは150mm短い設定になっています。しかし、車中泊での使用においては十分すぎるサイズです。
ベッドキット設置時の収納空間
ベッド下には収納に活用できる270mmの空間を確保されているため、就寝時でも荷物の整理に困ることはありません。この270mmの空間には、着替えや洗面用具、食料などの必要な荷物を収納できます。
ベッドキットは畳んだ状態で戸棚としても使用でき、4名または5名乗車での移動を可能にしているため、普段使いと車中泊の両立が図れます。
内装サイズと収納の工夫
室内空間の有効活用
リフターロングの室内は、サイズ以上の広さを感じさせる設計になっています。これは天井が高く設定されていることと、窓の面積が大きく開放感があることによります。
3座独立可倒式リアシート。同じ座面幅の3座独立タイプを採用。ロングドライブでも大人３人がくつろいで座ることができます。この独立シート方式により、乗員それぞれが快適なポジションを見つけることができます。
収納スペースの配置
室内各所に設けられた収納スペースは、実用性を重視した配置になっています。ドアポケット、センターコンソール、シート背面ポケットなど、手の届く位置に必要十分な収納が確保されています。
特に優れているのは、荷室周辺の収納です。スクエアな室内空間には小物入れが充実し、スイッチで開閉できるメッシュガードも装備されており、細かい荷物の整理に配慮されています。
駐車場での取り回しサイズ
立体駐車場での使用
全高1,900mmというサイズは、多くの立体駐車場で制限となる2,000mmや2,100mmを十分に下回っています。実際に使用している限り、都市部の立体駐車場で入庫を拒否されたことはありません。
ただし、一部の古い立体駐車場や機械式駐車場では1,550mmという制限があるため、事前の確認は必要です。高さ制限がある場合は、事前に駐車場の仕様を確認することをお勧めします。
住宅地での取り回し
全幅1,850mmというサイズは、住宅地の狭い道路での取り回しにやや注意が必要です。しかし、視界の良さと適度な車両感覚により、慣れれば問題なく運転できます。
直進安定性も高く、高速巡航はのんびり快適という特性もあり、郊外や高速道路での運転では、このサイズが安定感につながっています。
サイズがもたらす走行性能への影響
高速安定性とハンドリング
ショートボディに比べ操舵レスポンスも若干マイルドになったものの、これは欠点というよりも、ファミリーカーとしての安定感につながっています。急激な操舵入力に対して穏やかに反応するため、同乗者も安心して乗車できます。
ホイールベースの延長により、直進安定性は確実に向上しています。高速道路での長距離運転では、この安定性の恩恵を実感できます。風の影響も受けにくく、疲労軽減にもつながっています。
エンジンパワーとのバランス
1.5Lエンジンはなかなか良いエンジンで、5人乗りには十分なパワーですが、7人乗りはパワー不足を感じますという指摘があるように、満員乗車時のパワー不足は否めません。
1.5リッターの排気量から130PS/300Nmのパワー＆トルクを発揮する直列4気筒ディーゼルターボは、4-5人乗車であれば必要十分な性能を発揮します。しかし、7人フル乗車で高速道路の合流や山道での加速では、余裕のなさを感じる場面もあります。
価格とサイズのコストパフォーマンス
競合車との価格比較
塗装オプション別で448万円。最低限のETCやカメラ追加のみで、総額は約500万という価格設定は、国産ミニバンと比較すると高価に感じられます。
しかし、このサイズとアルミボディの採用、ディーゼルエンジンの搭載、そして欧州の安全基準をクリアした設計を考慮すると、妥当な価格設定といえます。同等のサイズと装備の国産車と比較しても、極端に高いわけではありません。
維持費とサイズの関係
車両サイズが維持費に与える影響は複数あります。まず、自動車税はエンジン排気量による区分のため、1.5Lディーゼルであれば年間30,500円となります。
重量税については、車両重量1,700kgは1.5トン超～2トン以下の区分に該当するため、エコカー減税対象車として年間15,000円程度になります。このサイズクラスとしては標準的な水準です。
サイズ選択で失敗しないためのポイント
使用目的との適合性確認
リフターロングのサイズが適しているのは、以下のような用途です。まず、5-7人での移動が多いファミリー、キャンプやアウトドア活動での荷物積載、車中泊やロングツーリングでの使用、そして都市部と郊外の両方での使用を想定している場合です。
逆に、日常的に狭い道路や駐車場を使用する場合、主に1-2人での使用が中心の場合、維持費を最小限に抑えたい場合には、標準ボディの選択も検討する価値があります。
実車確認の重要性
サイズの感覚は個人差が大きいため、必ず実車での確認をお勧めします。特に確認したいポイントは、駐車場への入庫の容易さ、3列目シートの快適性、荷物積載時の使い勝手、そして運転時の視界と車両感覚です。
ガラスハッチだけを開けられるから、荷崩れさせずに中の荷物にアクセスできるのは◎というような、実際に使ってみて初めて分かる利便性もあります。
今後の改良とサイズの変化
次期モデルへの期待
現在のリフターロングは、基本設計が固まっており大幅なサイズ変更は考えにくい状況です。しかし、電動化への対応や安全装備の充実により、重量や価格には変化が予想されます。
プジョーの小型ミニバン『リフター』のEVについても欧州では改良が進んでおり、将来的には電動版のリフターロングも期待されます。電動化によるサイズや重量への影響も注目点です。
まとめ：プジョー リフターロングのサイズは「ちょうど良い」が正解
プジョー リフターロングのサイズ分析を通じて見えてきたのは、「日本の道路事情と欧州の合理性の絶妙なバランス」でした。全長4,760mm×全幅1,850mm×全高1,900mmというサイズは、7人乗車と十分な荷室を両立させながら、日本での使いやすさも考慮した設計になっています。
3列目シートの快適性、最大2,693Lという荷室容量、そして車中泊にも対応できる柔軟性は、このサイズだからこそ実現できた魅力です。国産ミニバンとは異なるアプローチながら、実用性では決して劣らない完成度を持っています。
購入を検討される際は、ご自身のライフスタイルと使用環境に照らし合わせて、このサイズが本当に適しているかを慎重に判断することをお勧めします。特に駐車環境や主な使用シーンでの確認は必須です。しかし、適切に選択すれば、リフターロングのサイズは多くの場面で「ちょうど良い」と感じられる、まさに絶妙なバランスを提供してくれるはずです。
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