実は過大評価?ベンツ500Eのポルシェ関与の真相と実力

ベンツ500Eの外観
ベンツ500Eとは?ポルシェとの関係性の真実
「ポルシェが作ったベンツ」という異色の経歴を持つ500E。このフレーズを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。1991年から1995年まで製造されたこの高級スポーティセダンは、今でも根強い人気を誇っています。
しかし、実際のところ、ポルシェはどこまで関わっていたのでしょうか? そして、その実力は本当に伝説通りなのでしょうか?
今回は、ベンツ500Eの開発背景から現在の評価まで、徹底的に掘り下げていきます。「ポルシェベンツ」と呼ばれる理由、そして「過大評価」という声もある真相に迫ります。
あなたがクラシックカー愛好家であれ、単にメルセデスやポルシェに興味があるだけであれ、500Eの物語は自動車史上最も興味深いコラボレーションの一つです。
500Eの誕生背景:メルセデスとポルシェの思惑

1980年代後半のメルセデスとポルシェのロゴ
1980年代後半、メルセデス・ベンツとポルシェ、この2つのドイツ自動車メーカーは全く異なる状況にありました。メルセデスは安定した経営を続けていましたが、スポーティなイメージに乏しいという課題を抱えていました。一方のポルシェは深刻な経営危機に直面していたのです。
「最善か無か」という品質哲学で知られるメルセデス・ベンツは、高級車市場で確固たる地位を築いていました。しかし、BMWやアウディなどのライバルメーカーがスポーツモデルで成功を収める中、メルセデスにはそれに匹敵する高性能モデルがありませんでした。
同じシュトゥットガルト出身のポルシェは、911などのスポーツカーで名声を博していましたが、1980年代末には深刻な経営不振に陥っていました。928などの水冷モデルが期待通りの売上を達成できず、会社の将来が危ぶまれる状況だったのです。
この両社の思惑が一致したのが500Eプロジェクトでした。メルセデスはW124(当時のミディアムクラス、現在のEクラスの前身)をベースに、圧倒的なパワーと走行性能を持つハイパフォーマンスモデルを開発したいと考えていました。しかし、当時のメルセデスはR129(新型SL)やW140(新型Sクラス)の開発で手一杯で、新たなプロジェクトに人員と施設を割く余裕がなかったのです。
そこでメルセデスが白羽の矢を立てたのが、同郷のポルシェでした。ポルシェには優秀なエンジニアとテストドライバー、そして何より生産ラインに余裕がありました。メルセデスにとっては技術力のあるパートナーを得られ、ポルシェにとっては貴重な収入源を確保できるという、まさに互いの利害が一致したプロジェクトだったのです。
こうして、メルセデスのプレミアムイメージとポルシェのスポーツカーノウハウを融合させた特別なモデル、500Eの開発が始まりました。
あなたは今、どう思いますか? 単なるビジネス上の提携だったのか、それとも本当の意味での「夢のコラボレーション」だったのでしょうか?
ポルシェの関与度:実際どこまで手がけたのか

ベンツ500Eのエンジンルーム
「ポルシェが作ったベンツ」という表現をよく耳にしますが、実際のところポルシェはどこまで500Eに関わっていたのでしょうか。この点について、多くの誤解や神話が存在しています。
ポルシェの関与は主に3つの領域に集中していました。開発、チューニング、そして製造です。
開発とエンジニアリング
500Eの開発において、ポルシェのバイザッハ研究所が中心的な役割を果たしました。メルセデスがコンセプトと基本設計を提供し、ポルシェがそれを実現するためのエンジニアリングを担当したのです。
最大の技術的課題は、W124のボディに5.0リッターのV8エンジンを搭載することでした。このエンジンはもともとR129型500SL用に開発されたM119型エンジンで、W124用に設計されたものではありませんでした。
ポルシェのエンジニアたちは、このエンジンを収めるためにW124のフロント部分を大幅に改良する必要がありました。運転席とエンジンルームの間の壁より前のインナーボディは完全に専用開発となり、フロアパネルもエキゾーストマニホールドに対応するために変更されました。
シャシーとセッティング
足回りのチューニングもポルシェの重要な貢献の一つです。500Eは単にパワフルなエンジンを搭載しただけではなく、そのパワーを路面に確実に伝えるための徹底したシャシーチューニングが施されました。
フロントサスペンションはSL320(R129型)から流用し、リアサスペンションはステーションワゴン用のレベライザーを採用。これにより、強力な加速時でも安定した走行が可能になりました。
ブレーキシステムも強化され、フロントには300mm、リアには275mmの大型ブレーキローターが装着されました。マイナーチェンジ後はさらに大型化され、強力な制動力を実現しています。
製造プロセス
500Eの製造プロセスは非常に特殊でした。特に前期型(1992年モデルまで)は、以下のような複雑な工程で製造されていました:
-
まずシュットガルト郊外のメルセデス・ジンデルフィンゲン工場でボディ組み立てや塗装・内装組み込みを実施
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エンジン・足まわりなどのパーツとともにポルシェのツッフェンハウゼン工場まで運搬
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ポルシェで最終アッセンブルを実施
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再びジンデルフィンゲン工場に戻し、完成検査を実施
この特殊な製造方法は、日産約12台程度という少量生産と、当時ポルシェの製造ラインに余裕があったからこそ実現できた「夢の製造体制」でした。
ただし、一般的に言われる「全てポルシェが作った」というのは誤解です。メルセデスのエンジニアも開発に深く関わっており、最終的な承認はすべてメルセデスが行っていました。500Eはあくまでもメルセデス・ベンツの車であり、ポルシェはその開発と製造をサポートしたパートナーだったのです。
500Eの実力:スペックと走行性能の真実
伝説的な評価を受ける500Eですが、その実力は本当にどれほどのものだったのでしょうか。当時の数字と現代の視点から、その真の実力を検証してみましょう。
心臓部:M119型V8エンジン
500Eの最大の特徴は、その心臓部に搭載されたM119型V8エンジンです。これは500SLから移植された90度V型8気筒DOHCエンジンで、排気量は4973cc。
最高出力は1992年モデルまでが330ps/5700rpm、最大トルクは50.0kgm/3900rpmを発揮しました。1993年以降は排ガス規制の影響で若干数値が下がり、325ps/5600rpm、49.0kgm/3900rpmとなっています。

ベンツ500Eの走行シーン
当時のスポーツカーと比較しても引けを取らないこのパワーユニットにより、500Eは驚異的な加速性能を実現しました。0-100km/h加速はわずか6.1秒(一部資料では6.5秒)、最高速度は250km/h(電子リミッター制御)に達します。
1700kgという車重を考えると、この加速性能は特筆に値します。当時のポルシェ911(964型)ターボをも上回るトルクを持ち、セダンとは思えない爆発的な加速を実現していたのです。
足回り:パワーを受け止める堅牢な足元
500Eの足回りは、大パワーを路面に確実に伝えるために徹底的に強化されています。
フロントサスペンションはSL320から流用されたものを使用し、リアサスペンションにはステーションワゴン用のレベライザーを採用。これにより、強力な加速時でも車体の沈み込みを抑え、安定した走行を可能にしました。
ブレーキシステムも強化され、フロント300mm、リア275mmの大型ブレーキローターと、前輪には4ポット、後輪には2ポットのキャリパーを装備。当時としては最先端のABSやトラクションコントロール(ASR)も標準装備されていました。
タイヤサイズも通常のW124より大きく、前後ともに225/55ZR16を採用。これにより、高いコーナリング性能と安定性を実現していました。
実際の乗り味:オーナーたちの評価
500Eの走行性能について、多くのオーナーやジャーナリストが「1m動かしただけでもわかる!」という超オーバークオリティ(過剰品質)を評価しています。
特に高速道路での安定性と加速性能は圧巻で、当時のジャーナリストの一人は「アネスト岩田ターンパイク箱根で初めて500Eを走らせた際、料金所からベタ踏みしたところ最初の歩道橋が現れる前に、怒涛の加速にビビリミッターが効き、思わずブレーキを踏んだ」と証言しています。
一方で、日常使いにおいても扱いやすく、快適性も高いという評価も多く、単なるハイパワーマシンではなく、メルセデスらしい高級感と使い勝手の良さも兼ね備えていたことがわかります。
燃費は5.4〜6.2km/Lと、現代の基準では決して良いとは言えませんが、当時のV8エンジン搭載車としては標準的な数値でした。
外観と内装:控えめな高級感と隠された迫力
500Eの魅力の一つは、その控えめながらも存在感のあるデザインです。一見すると普通のW124に見えますが、よく見ると随所に特別な仕様が施されています。
エクステリア:羊の皮を被った狼
500Eのエクステリアは、基本的にW124シリーズのデザインを踏襲していますが、V8エンジンの搭載に伴い、いくつかの重要な変更が加えられています。
最も顕著な違いは車体幅で、通常のW124が1740mmであるのに対し、500Eは1795mmと55mm拡大されています。これはワイドなフェンダーを装備するためで、特にリアフェンダーの張り出しが特徴的です。

ベンツ500Eのワイドフェンダー
フロントバンパーも専用デザインとなっており、フォグランプの位置も変更されています。ヘッドライト部分にはドライビングライトが追加され、より精悍な印象を与えています。
足元には16インチの専用アルミホイールが装着され、タイヤサイズも225/55ZR16と大型化。これにより、スタンスの良さと安定感が強調されています。
E500になってからは、さらにフロントスポイラーが変更され、よりスポーティな印象になりました。また、1995年に限定生産された「E500リミテッド」は、さらに専用のエアロパーツが装着され、コレクターズアイテムとなっています。
しかし、全体としては「炎の情熱 絹の優美」というキャッチコピーのとおり、過度に派手なデザインは避けられており、メルセデスらしい上品さを失わない範囲でスポーティさが表現されています。
インテリア:高級感あふれる室内空間
インテリアもW124と基本的に共通していますが、500Eならではの高級装備が随所に施されています。
シートは本革やベロアなど4種類から選択可能で、カラーバリエーションも豊富でした。最上級グレードでは、上質な木材を使用したウッドパネルや自動調節機能付き冷暖房など、高級感を演出する装備が標準装備されています。
フロントシートは電動調整式で、メモリー機能も備えています。これは下位グレードの300Eにはない装備でした。

ベンツ500Eの内装
ステアリングホイールはエアバッグ付きの4本スポークデザインで、当時としては最先端の安全装備を備えていました。
オーディオシステムも充実しており、ダッシュボード・リアドア・リアシェルフに計6個のスピーカーを標準装備。オプションでプレミアムオーディオに設定変更することも可能でした。
500Eのインテリアは、スポーツカーのようなレーシー感よりも、メルセデスらしい高級感と快適性を重視したデザインとなっています。長距離ドライブでも疲れにくい設計は、高性能と日常使いの両立を目指した500Eのコンセプトをよく表しています。
500EとE500の違い:名称変更の背景と仕様差
500Eは1993年にモデル名が「E500」に変更されました。この名称変更には、単なるマーケティング上の理由だけでなく、いくつかの技術的変更も伴っていました。
名称変更の背景
1993年、メルセデス・ベンツはミディアムクラス全体の呼称を変更しました。それまで「300E」「400E」などと排気量を前に置いていた命名法から、「E320」「E420」というように、クラス名を前に置く命名法に変更したのです。
これはメルセデス全体のネーミングポリシーの変更の一環で、「Cクラス」「Eクラス」「Sクラス」といったクラス分けを明確にする狙いがありました。500Eも例外ではなく、「E500」へと名称が変更されたのです。

ベンツE500のバッジ
製造工程の変化
名称変更と同時期に、製造工程にも変化がありました。一部の資料によると、前期型(500E)はポルシェのツッフェンハウゼン工場で最終組み立てが行われていたのに対し、後期型(E500)はメルセデスの工場で製造されるようになったとされています。
しかし、実際には全モデルを通じて複雑な製造工程が採用されていたようです。ツッフェンハウゼンのポルシェ工場で組み上げられたボディをジンデルフィンゲンのメルセデス工場に送って品質チェックを受けた後、再びツッフェンハウゼンに送り戻して最終組み立てを行い、ジンデルフィンゲンで最終検査を経てデリバリーするという工程です。
このような複雑な製造方法は、少量生産の特殊モデルだからこそ可能だったと言えるでしょう。
仕様の違い
500EとE500の間には、いくつかの仕様変更がありました。
エンジン出力は、500Eが330ps/5700rpmだったのに対し、E500は325ps/5600rpmと若干低下しています。これは主に排ガス規制の強化に対応するための変更でした。
ブレーキシステムも強化され、E500ではさらに大型のブレーキローターが採用されました。
エクステリアでは、E500になってからフロントスポイラーが変更され、よりスポーティな印象になりました。
価格面でも違いがあり、500Eの発売当初の価格は1,550万円だったのに対し、E500は1,300万円と250万円ほど安くなっています。
しかし、基本的なコンセプトやパフォーマンス特性は変わらず、どちらも「ポルシェが関与した特別なメルセデス」という位置づけは同じでした。そのため、現在のクラシックカー市場では、500EとE500をまとめて「500E」と呼ぶことが多いようです。
現在の評価と中古市場での価値
発売から30年以上が経過した今、500Eはどのように評価されているのでしょうか。また、中古市場での価値はどうなっているのでしょうか。
コレクターズアイテムとしての価値
500Eは現在、確固たるコレクターズアイテムとしての地位を確立しています。特に、ポルシェが製造に深く関わった前期型(500E)は高い人気を誇っています。
累計生産台数は10,479台と少なく、日本への正規輸入台数は1,184台に過ぎません。最盛期には日本国内に約3,000台が存在していたとされていますが、その後海外への再輸出も増え、現在では数が減少しています。

現代に残るベンツ500E
希少性に加え、「ポルシェとメルセデスのコラボレーション」という特別な背景も、コレクターの間での価値を高めています。ポルシェ・ミュージアムには今も「ポルシェが手がけたモデル」として500Eが展示されているほどです。
日本から海外、特にドイツへの逆輸出も増えており、ドイツのジャーナリストからは「日本から来るクルマは素晴らしい。ローマイレッジだし、メンテナンスは行き届いているし、内外装のコンディションもいいし、融雪剤の上を走ったクルマが少ないからボディの状態がいい」と評価されています。
中古市場での価格動向
500Eの中古市場での価格は、その希少性を反映して高値で推移しています。現在の中古車市場では、状態の良い個体で500万円〜800万円という価格帯で取引されていることが多いようです。
特に良好な状態の前期型や、生産終了間際の限定モデル「E500リミテッド」などは、さらに高値で取引されることもあります。一部の特に保存状態の良い個体は、新車価格を上回る1,000万円近い価格で取引されることもあるようです。
発売当初の価格が1,550万円(E500は1,300万円)だったことを考えると、現在の中古価格は決して安くはありませんが、年々希少価値が高まっていることを考えると、今後も価値が下がる可能性は低いでしょう。
メンテナンス性と現代での使い勝手
30年以上前のモデルながら、500Eのメンテナンス性は比較的良好だと言われています。「V8エンジンだからといって、熱害もほぼありません。夏場でも問題なく乗れます」と専門家は評価しています。
ただし、年式が古いため、電装系のトラブルや経年劣化による各部の不具合は避けられません。また、専用パーツも多く使われているため、修理費用は一般的なW124より高額になる傾向があります。
燃費は5.4〜6.2km/Lと現代の基準では決して良くありませんが、V8エンジン搭載車としては標準的な数値です。現代のハイブリッド車と比べると見劣りしますが、その圧倒的な走行性能や希少性を考えれば、燃費の悪さも許容範囲内と言えるでしょう。
500Eは単なるクラシックカーではなく、現代でも十分に実用可能な「ヤングタイマー」として、多くのファンを魅了し続けています。
過大評価か真の名車か:500Eの真価を考える
「ポルシェが作ったベンツ」という肩書きで語られることの多い500Eですが、その評価は本当に正当なものなのでしょうか。それとも、ポルシェの関与が過大に評価されているだけなのでしょうか。
ポルシェ関与の実態
500Eにおけるポルシェの関与は確かに大きなものでした。開発、チューニング、そして製造の一部をポルシェが担当したことは事実です。しかし、「全てポルシェが作った」というのは誤解です。
エンジン自体はメルセデスのM119型V8であり、ポルシェ製ではありません。また、基本設計やコンセプトはメルセデスが決定し、ポルシェはそれを実現するためのエンジニアリングを担当したのです。
つまり、500Eは「メルセデスのDNAを持ち、ポルシェの技術で仕上げられた」車と言えるでしょう。「ポルシェが作ったベンツ」という表現は単純化しすぎており、両社の複雑な協力関係を正確に表していません。
走行性能の真価
500Eの走行性能は、当時のセダンとしては確かに卓越したものでした。0-100km/h加速6.1秒、最高速度250km/hという数字は、1990年代初頭のセダンとしては驚異的です。
しかし、純粋なスポーツカーと比較すると、その評価は少し異なってきます。同時代のポルシェ911(964型)カレラの0-100km/h加速は5.7秒程度であり、500Eよりも速かったのです。
500Eの真価は、スポーツカー並みの性能と4ドアセダンの実用性を高いレベルで両立させた点にあります。当時のAMGやブラバスなどのチューニングカーと違い、メーカー純正の高性能モデルとして高い信頼性と品質を備えていたことも、大きな強みでした。
歴史的意義と現代への影響
500Eの最大の歴史的意義は、メルセデス・ベンツの高性能モデル開発の方向性に大きな影響を与えた点でしょう。
500Eの成功は、後のAMGの完全子会社化や、「AMGメルセデス」ブランドの確立につながりました。現在のメルセデスAMG E63などの高性能モデルは、500Eの直系の子孫と言えるでしょう。
また、ポルシェにとっても、経営危機を乗り越える一助となっただけでなく、後のカイエンやパナメーラなどの4ドアモデル開発にも影響を与えたと考えられています。
500Eは単なる「速いベンツ」ではなく、両社の歴史に大きな足跡を残した車なのです。
結論:過大評価ではなく「異なる評価軸」
500Eが「過大評価」されているかどうかは、どのような基準で評価するかによって変わってきます。
純粋な加速性能や最高速度だけを見れば、同時代の本格的スポーツカーには及びません。また、「ポルシェが作った」という点も、やや誇張されている面があります。
しかし、高級セダンとしての快適性と、スポーツカー並みの走行性能を両立させた点、そして両社の協力関係から生まれた特別な開発背景を考えれば、その評価は決して過大ではないでしょう。
500Eの真価は、単一の評価軸では測れない多面的な魅力にあります。それは、30年以上経った今でも多くのファンを魅了し続ける理由でもあるのです。
まとめ:伝説は伝説のまま
ベンツ500Eは、メルセデス・ベンツとポルシェという2つのドイツ自動車メーカーの協力から生まれた特別なモデルでした。1991年から1995年までの短い生産期間で、わずか10,479台という限られた台数しか製造されなかったこのモデルは、今でも高い人気を誇っています。
ポルシェの関与度については、「ポルシェが作ったベンツ」という表現はやや誇張されている面もありますが、開発、チューニング、そして製造の一部において、ポルシェが重要な役割を果たしたことは事実です。特に、W124のボディにV8エンジンを搭載するための技術的課題を解決したポルシェのエンジニアリング力は、高く評価されるべきでしょう。
走行性能については、5.0リッターV8エンジンによる330馬力のパワーと、徹底的に強化された足回りにより、当時のセダンとしては卓越した性能を発揮しました。0-100km/h加速6.1秒、最高速度250km/hという数字は、今でも十分に通用する性能です。
外観と内装は、過度に派手なデザインを避け、メルセデスらしい上品さを失わない範囲でスポーティさを表現しています。「羊の皮を被った狼」という表現がぴったりの、控えめながらも存在感のあるデザインは、今でも多くのファンを魅了しています。
現在の中古市場では、その希少性から500万円〜800万円という高額で取引されており、特に良好な状態の個体は新車価格を上回る価格で取引されることもあります。30年以上経った今でも価値が下がらないという事実は、500Eの真価を物語っています。
500Eは「過大評価」されているのではなく、高級セダンとしての快適性と、スポーツカー並みの走行性能を両立させた点、そして両社の協力関係から生まれた特別な開発背景など、多面的な魅力を持つ真の名車と言えるでしょう。
メルセデス・ベンツの高性能モデル開発の方向性に大きな影響を与え、現在のメルセデスAMGシリーズの源流となった500Eは、単なる「速いベンツ」ではなく、自動車史に残る重要なモデルなのです。
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