レンジローバーのリアルな真実：「やめとけ」と言われる理由と知っておくべき全て
レンジローバーは英国発の高級SUVとして不動の地位を築き、その圧倒的な存在感とステータス性で多くの人々を魅了しています。しかし同時にレンジローバーはやめとけという声も根強く存在します。購入を検討している方にとって、この相反する評判は大きな不安材料となっているでしょう。
この記事では、レンジローバーの良い面と悪い面を徹底的に解説します。実際のオーナーの声、故障リスク、維持費の実態、リセールバリュー、ディーラー対応など、あらゆる角度から検証し、やめとけと言われる本当の理由とそれでも所有する価値があるのかという問いに答えていきます。
目次
- オーナーたちのリアルな声
- 故障とメンテナンス：壊れやすい部位と頻度
- 購入後の維持費：実際にいくらかかるのか
- リセールバリューと中古車市場：値落ちの実態
- 正規ディーラーの対応と部品供給：知っておくべき現実
- 外車オーナーコミュニティで語られる本音と盲点
- 見た目・ブランド価値と「乗っている人のイメージ」
- よくある質問（Q&A）
- 結論：レンジローバーは買うべきか？
オーナーたちのリアルな声
レンジローバーオーナーたちの声を聞くと、大きく2つの派閥に分かれていることがわかります。
「壊れやすいからやめとけ」という声
多くのオーナーが指摘するのが故障の多さです。あるユーザーは「レンジローバーは新車でもよく壊れます。なので新車で買って3年ごとに買い換えるのがお勧め。中古車はお勧めしません」と極端な意見を述べています。
また別のユーザーは「年式や走行距離にもよるが、400万円の中古でも故障ありき。100万円台の激安中古なら故障は日常茶飯事と覚悟すべき」と厳しい評価をしています。これらの声からは、故障を前提に所有するという覚悟が必要だとの警告が見て取れます。
「それでも乗る価値はある」という声
一方で、「高い維持費には驚いたが、それ以上に魅力が多く購入して良かった」と語るオーナーも少なくありません。ある方は「年間50万円以上のメンテナンス費用や頻発する電装系トラブルには困ったが、走行性能やデザインの素晴らしさに満足しており最終的には後悔していない」と述べています。
「街中で目を引く唯一無二のデザインで所有する喜びを感じる」「レンジローバーに乗っているというステータスに価値を感じる」という満足派の声もあり、すべてのオーナーが後悔しているわけではないことがわかります。
リアルな評判のポイント
オーナーの声を総合すると、「壊れるからやめとけ」派は主に故障頻度と費用面の不安を訴え、「魅力が勝る」派はデザインや走行性能、ブランド価値に満足していることが判明します。レンジローバーは強烈な長所と短所を併せ持つ車であり、購入には相応の覚悟が必要というのが真相のようです。
故障とメンテナンス：壊れやすい部位と頻度
レンジローバーは故障しやすいとの評判の裏に、具体的なデータと頻出トラブルを見ていきましょう。
電子制御系のトラブル
レンジローバーで最も報告が多いのは電装系の不具合です。具体的には：
- インフォテインメント（ナビ・モニター）のフリーズ
- 各種センサーの誤作動
- パワーウィンドウや電動シートの不調
新型モデルほど電子制御が増えており、それに伴う想定外の不具合も増える傾向にあります。「エンジン警告灯が突然点灯し、診断に出したらセンサーの故障だった」「ナビ画面が真っ黒のまま復帰しない」といった口コミも多く見られます。
これら電子系トラブルは予防整備が難しく、修理費も高額になりがちです。
エアサスペンションの不具合
レンジローバーシリーズの代名詞ともいえるエアサスペンションは、残念ながら歴代共通の故障ポイントでもあります。エアサスの故障は主に：
- エア漏れ
- 車高センサー故障
- コンプレッサー/バルブブロック故障
経年劣化で起こりやすく、特に5～10万km走行したあたりでエアサスに不具合が出る例が多数報告されています。最悪の場合、サスペンションが沈んだまま走行不能になることもあります。
修理には1箇所あたり20万円以上の費用がかかり、4輪全て交換ともなれば100万円超の出費になるケースもあるため要注意です。
エンジン・パワートレイン系のトラブル
エンジン本体や関連部品の故障もゼロではありません。報告例としては：
- オイル漏れ（ガスケット劣化による油滴下）
- ターボチャージャーの故障（加速時の異音や出力低下）
- ラジエーターからの水漏れによるオーバーヒート
これらは車両個体差や整備状況によりますが、ターボ交換では30万円以上になることもあるなど修理費は決して安くありません。定期メンテナンスでオイル交換や冷却水チェックを怠らないことがトラブル予防につながります。
日本の気候・道路環境の影響
日本でレンジローバーが壊れやすい一因として、本国イギリスとの環境差も指摘されています。イギリスは年間を通じて日本ほど暑く湿度も高くありません。そのため高温多湿な日本の夏はレンジローバーの電子部品や接点に過酷な環境で、湿気による腐食や劣化を招きやすいことが考えられます。
実際、「真夏の猛暑日にエアコンが故障して冷風が出なくなった」といった声もありました。また日本の都市部の渋滞・ストップ＆ゴーもエンジンやミッションに負荷を与え、故障リスクを高めます。
これらの要因により、レンジローバーは故障が多い車と言われるゆえんとなっています。事実、2023年のコンシューマーレポートの自動車信頼性調査でレンジローバーが最下位になったとの報告もあり、オーナーの不安を裏付けています。
近年のモデルでは改良も進んでおり、全く故障しなかったというオーナーも皆無ではありません。しかし平均的に見れば国産SUVより故障頻度が高めであることはデータからも明らかです。
購入後の維持費：実際にいくらかかるのか
高級SUV = 維持費も高額——レンジローバーはまさにこの図式が当てはまります。具体的にどれくらいの費用がかかるのか、項目別に見ていきましょう。
燃料費
レンジローバーは大排気量エンジン車が多く燃費性能は良くありません。カタログ値でも6～10 km/L程度で、実際の街乗りでは6～8 km/L程度になることもあります。しかも使用燃料はハイオクガソリンです。
年間1万km走行した場合のガソリン代は20万～30万円前後と試算されます。オーナーの体験では「都市部での燃費は8～9km/L程度で想像以上にガソリン代がかかった」との声もありました。
自動車税
排気量に応じて毎年かかる自動車税も無視できません。レンジローバーのようにエンジン排気量が3.0Lを超える車種では年間5～7万円程度、2.0Lクラスのイヴォークでも約4万円の税金が発生します。国産コンパクトカーの数倍の負担感となるでしょう。
車検費用
新車購入から3年目以降は2年ごとに車検があります。レンジローバーの車検費用は国産SUVより高額で、正規ディーラーに出すと1回あたり15万～20万円が一般的です。さらに消耗部品の交換があれば費用は上乗せされます。
任意保険料
車両保険を付けた自動車保険も高めの傾向です。レンジローバーは修理費が高く部品も高額なため、保険会社のリスク想定も高くなります。等級や年齢条件にもよりますが、年間10万～20万円程度の保険料は覚悟しておきましょう。
定期メンテナンス費
オイル交換やタイヤ交換、ブレーキパッド交換など日常的なメンテナンス費も国産車に比べて高めです。オイル交換1回2～3万円、タイヤ4本交換で10万円以上といった具体例が報告されています。
以上を合計すると、レンジローバーの年間維持費は少なく見積もっても50万円以上、場合によっては80万円近くに達します。以下に主要コストの年間目安をまとめます：
| 項目 | 年間費用（目安） |
|---|---|
| 燃料費 | 20万～30万円 |
| 自動車税 | 約5万円 |
| 車検（年割り） | 7.5万～10万円 |
| 任意保険 | 10万～20万円 |
| メンテナンス費 | 10万～20万円 |
| 合計 | 50万～85万円 |
このように「最低でも年50万、場合によっては80万超」の維持費がかかる点は、事前に肝に銘じておく必要があります。
想定外の出費にも備える
さらにレンジローバーでは突発的な故障修理費も計上しておくべきです。先述の通りエアサス修理が1箇所20万円以上、電子部品トラブル対応に10万円以上かかることも珍しくありません。
あるオーナーは中古のレンジローバー（走行5万km台）を購入後、「乗り出し時に専門店で約200万円の修理整備を行い、その後も毎年50万円ほど整備費用がかかっている」と明かしています。極端なケースかもしれませんが、故障リスクに備えて予備資金を用意しておくことは大切です。
リセールバリューと中古車市場：値落ちの実態
高級車を買う際に気になるのがリセールバリュー（再販価値）です。残念ながらレンジローバーは国産SUVや他の輸入高級SUVと比べてリセールが低い傾向にあります。
残価率の推移
一般にレンジローバーは、新車から5年後の残価率が約45%前後と、同クラスの他車より10ポイントほど低い水準です。例えばレンジローバー・イヴォークでは5年後残価率42%、レンジローバーヴェラールで48%というデータがあります。
7年後ともなると残価は25%前後まで落ち込むケースもあり、高額だった新車価格との差が大きく開いてしまいます。つまり数年で半値以下、10年で四分の一程度にまで価値が下がる計算です。国産SUV（トヨタ・ランドクルーザーなどは5年で70～80%以上残る例も）のような高いリセールは期待しにくいでしょう。
リセールバリューが低い理由
要因はいくつか考えられます：
- 初期価格が高く市場での買い手が限られること
- 維持費が高いため中古を買おうとする層でも敬遠しがちで、需要が細いこと
- モデルチェンジや年次改良による進化が大きいため、旧モデルの評価が下がりやすいこと
- 故障リスクに対する不安も中古価格を押し下げる一因
「中古では値崩れしやすい」という評判が広まっていること自体が、買い取り相場に織り込まれてしまう負のスパイラルも存在します。
中古車価格のばらつき
中古市場を見ると、例えばレンジローバー・ヴォーグ（最上級モデル）が100万円台～400万円超と幅広い価格帯で売られています。年式や走行距離、グレードによる差ですが、100万円台の安価な個体はすぐ壊れると書かれている。400万円でも壊れないわけではないが…といった購入希望者の戸惑いの声もありました。
実際の回答では「100万のものは故障は日常的と覚悟を。400万でも故障ありきだろう」との意見が寄せられています。要は程度の差は値段の差に表れており、極端に安い中古には相応の理由（過走行や整備履歴不明、故障抱えなど）がある可能性が高いということです。
高リセールを期待できる例外
近年ではランドローバー・ディフェンダー（同社の別モデル）が品薄人気でリセール良好な例もあります。しかしレンジローバー系では、ごく限定モデルや一部グレード（例えばスポーツの高性能HSTグレードなど）を除き、全般に残価は低めです。
対策としては人気カラーや上位グレードを選ぶことで多少有利になる可能性があります。データ上、Rダイナミック仕様などスポーティグレードは標準仕様より残価が数％高い傾向が見られます。
以上から、レンジローバーは資産価値という点では不利と言えます。購入後数年で想像以上に値落ちし、「こんなはずじゃなかった」と後悔するオーナーもいるようです。
正規ディーラーの対応と部品供給：知っておくべき現実
輸入車オーナーにとって、購入後のディーラー対応や部品供給状況も重要なポイントです。レンジローバーの場合、日本全国に正規ディーラー網がありますが店舗数は国産ディーラーほど多くなく、アフターサービス面で独特の事情があります。
ディーラーでのメンテナンスは高額
前述のとおり、正規ディーラーでの整備や修理費用はかなり高額です。純正パーツ使用が基本で部品代が国産車の数倍になるケースも多く、作業工賃も高めに設定されています。
例えばバッテリー交換ひとつとっても、国産車なら1万円程度で済むところがイヴォークでは5万円以上かかることがあります。オイルやフィルター類も同様です。ディーラーに頼むと何でも高いという印象はありますが、安全・性能を維持するためには致し方ない面もあります。
特に保証期間中は正規ディーラーでの点検整備が求められる場合が多く、コストと安心感のトレードオフと言えるでしょう。
部品の取り寄せに時間がかかる
輸入車ゆえのパーツ供給の遅さも押さえておきたいポイントです。故障や事故で部品交換が必要になった際、国内在庫がなく本国取り寄せとなると修理完了までに長い日数を要することがあります。
実際、部品の供給が限られているため純正パーツ取り寄せに時間がかかり、修理期間が長引いたという報告もあります。ディーラーから「海外発注なので○週間かかる」と言われ、その間車が使えない…という事態も十分起こりえます。
代替パーツや社外品が豊富な国産車とは違い、レンジローバーはパーツ一つに時間と費用が掛かると認識しましょう。
故障時の代車やサポート
ディーラーに修理を出す際、代車の提供が受けられるかも気になるところです。ランドローバー正規ディーラーでは代車サービスも用意されていますが、必ずしも希望の車種や期間で借りられるとは限りません。
任意保険に車両故障時のレンタカー特約が付いていれば一定期間まではカバーできますが、長期修理になると保険特約期間（通常15日程度）を超え追加費用が発生することもあります。
あるユーザーは、2週間で修理完了予定が3週過ぎても連絡なく、保険の代車特約15日を超えてしまった。ディーラーも『なるべく早く仕上げます』と言うものの不安と述べています。最終的にはディーラー側が特約超過後に無償代車を出してくれたケースもありますが、常にそうしてもらえる保証はありません。
コストを抑える工夫
もし保証が切れた後であれば、メンテナンスコストを抑える選択肢も検討できます。社外パーツの活用や輸入車専門の整備工場を利用すると、ディーラーより安価に修理できる場合があります。
実績のあるショップでは、純正同等品で費用を抑えたり、必要最小限の整備メニューを提案してくれることもあります。また予め延長保証に加入しておくのも一計です。メーカー保証終了後も2～3年延長できるプランがあるので、故障リスクに備えて投資する価値はあります。
いずれにせよ、輸入車オーナーはディーラーとの関係が国産車以上に大事になります。購入時にアフターサービスの評判も確認しておきましょう。「ディーラー整備＝高額だが確実」「社外工場＝安価だがサービス内容要確認」という棲み分けを理解し、自分に合ったメンテナンス計画を立てることが重要です。
外車オーナーコミュニティで語られる本音と盲点
レンジローバーのような輸入車を所有する人たちのコミュニティでは、どのような本音が語られているのでしょうか。そこから見えてくるメリット・デメリットの盲点を探ります。
「壊れるのは当たり前」の覚悟
輸入車オーナーの間では、外車は多少壊れるものという前提で話が進むことも珍しくありません。あるQ&Aサイトの回答者は「輸入車を購入する以上、ある程度の故障は覚悟している。それが日常的に頻発し長期間修理になるようなら手放すことになるだろう」と述べています。
特に英国車（レンジローバー含む）は「新車でもまだまだ故障が多いようです…」とも記されており、ベテランの輸入車乗りほど故障に対して達観した意見が見られます。国産車しか乗ったことがない人にとっては衝撃的かもしれませんが、多少の不具合は織り込み済みというマインドは外車オーナーコミュニティでは共通認識とも言えます。
日本車との比較で見落としがちな点
日本車（国産SUV）と比較するとき、輸入車オーナーが指摘する盲点もあります。一つは日本車は故障時の対応含めて利便性が非常に高いという点です。
日本メーカーは全国に販売店網を張り巡らせ、万一壊れてもすぐ対応できる体制を築いた結果、壊れにくい・壊れてもすぐ直せるという安心感をユーザーに与えています。対して外車は進化して信頼性自体は向上しているものの、日本国内でのサービス体制では敵わない部分があると指摘されています。
つまり、車そのものの耐久性だけでなく、サポート体制の差が「外車は壊れやすい」というイメージを助長しているという見方です。このあたりはカタログスペックでは分からない盲点でしょう。
コミュニティで出るアドバイス
輸入車オーナー同士の会話では、レンジローバー購入検討者に対し次のようなアドバイスがよく見られます：
-
「経済的・精神的な余裕がないならやめとけ」：高額な維持費や想定外の修理に耐えられない場合、レンジローバーは勧められないというものです。趣味性の高い車ゆえ、余裕のある人が乗るべきとの声です。
-
「買うなら新車、長く乗らない」：壊れる前提で新車保証のある3年間だけ乗り、壊れる前に乗り換えるのが賢明という意見もあります。確かに保証期間内なら多くの不具合は無償修理できますし、最新モデルを乗り継げます。
-
「中古は整備履歴重視で選ぶ」：どうしても中古で買うなら、メンテナンス履歴が明確な個体を選び、購入前点検を徹底することが肝要との助言があります。安さに飛びつかず、信頼できる整備士にチェックしてもらうくらいの慎重さが必要です。
-
「国産や他ブランドSUVも比較検討を」：コミュニティでは時に国産高級SUV（ランドクルーザーやレクサスLXなど）やドイツ車（BMW X5等）との比較も話題に上ります。「デザイン性やブランドステータスを求めるならレンジローバーだが、コスパや総合的満足度を重視するなら他の選択肢も」という冷静な指摘もあります。
このように、コミュニティで語られる本音から浮かび上がるのは「レンジローバーは覚悟を持って付き合う車」という点です。性能や所有する喜びは何物にも代え難いものの、その裏にあるリスクも充分に受け入れる必要があるという、輸入車オーナー同士だからこそ言い合える厳しめの助言と言えます。
見た目・ブランド価値と「乗っている人のイメージ」
レンジローバーのデザインやブランド力も、購入検討時に外せない要素です。街で見かければ一目でそれと分かる風格があり、「あの人は成功者なのかな？」とつい思わせるオーラを放っています。
ステータスシンボルとしての存在感
レンジローバーのオーナー層には経済的に裕福な個人や企業経営者、著名人やセレブリティが多い傾向があります。新車価格が1000万円を超えるモデルもあるため、どうしても選ぶのは富裕層中心となり、乗っているだけで成功者の証というイメージが付きまといます。
実際、「レンジローバーに乗っているという満足感がある。ブランドのステータス性に価値を感じる」というオーナーの声もあり、高級車オーナーとしての誇りを満たしてくれる面は大きいようです。周囲からも一目置かれる存在感があるため、ビジネスシーンでの印象付けや社用車として選ばれるケースも見られます。
唯一無二のデザインと高級感
レンジローバーのデザインは重厚さと洗練さを兼ね備えており、他にはない唯一無二のスタイルと評されます。特にイヴォークなどは流麗なクーペスタイルSUVとして「街中で強烈に目を引く」「おしゃれで乗っていて気分が上がる」という声が多数です。
内装もウッドやレザーを贅沢に用いた英国流の高級感が漂い、「レザーシートやタッチパネル操作系統など上質なインテリアに満足している」というオーナーが多いです。ドアを閉めた時の重厚な音、車内の静粛性、高いアイポイントからの見晴らしなど、所有者だけが味わえる高級車ならではの快感があります。
一方でのネガティブな印象
派手さゆえに、見る人によっては否定的な印象を抱く場合もあります。ネット上には「レンジローバーはデザインが豪華すぎて日本の街では浮く」とか「成金趣味でダサい」という声もわずかながら見られます。
レンジローバーの威圧感あるフロントマスクや巨体は、日本の狭い道路では目立ちすぎることもあり、謙虚さを美徳とする向きからは敬遠されるのかもしれません。「若いのにレンジ乗ってると白い目で見られる」という若年オーナーの嘆きも紹介されています。
乗っている人のイメージまとめ
レンジローバーに乗る人のイメージを端的に言えば富裕層の余裕とセンスを感じさせるが、同時に覚悟あるタフな人です。高級ブランドを乗りこなす経済力とステータスを示す一方、故障や維持費とも付き合う忍耐力も持ち合わせている…そんな印象です。
オーナー自身も「見た目の豪華さだけでなく、その背後にある責任とコストを理解し受け入れていることが求められる」と語っています。レンジローバーはただの移動手段ではなくライフスタイルの一部であり、乗る人の価値観や人生観まで映し出す鏡のような存在かもしれません。
よくある質問（Q&A）
レンジローバー購入を検討する人から寄せられるよくある質問とその回答をQ&A形式でまとめます。
Q1. レンジローバーは本当にそんなに壊れやすいの？
A
統計上もオーナー口コミ上も、一般的なSUVより故障が多い傾向が見られます。特に電子制御系（ナビ・センサー・電装品）とエアサスペンションにトラブルが集中しています。
コンシューマーレポート2023でも信頼性最下位となっており、信憑性の高いデータと言えるでしょう。ただし故障率100%というわけではなく、適切なメンテナンスで大きなトラブルなく乗れている人もいます。
確率的には国産車より不具合遭遇率が高いことを認識した上で、保証や点検プランを活用するのが賢明です。
Q2. 維持費は年間いくらくらいかかる？
A
車種や走行距離によりますが、最低でも年間50万円前後は見込んでおきましょう。ガソリン代に20～30万円、税金と車検で10数万円、保険10数万円、オイル・タイヤ等メンテで10数万円…と積み重なると合計50～80万円に達します。
これに故障修理代が発生すればさらに上乗せです。新車保証がある3年以内は比較的安定しますが、4年目以降は年数とともに維持費も膨らみがちです。購入前に5年～10年スパンで総費用を計算しておくことをおすすめします。
Q3. リセールバリューが低いのはなぜ？将来売る時不利ですか？
A
原因は需要と維持費の問題です。レンジローバーは中古市場での需要が限られ、高価な維持費や故障不安から買い手が付きにくいことが値崩れの要因です。
そのため新車から5年で残価約50%、7年で25%前後と値落ちが大きくなりがちです。将来売却時には不利ですが、その分中古購入時には割安に買えるとも言えます。
売る前提なら人気カラー・グレードを選ぶ、早めに手放すなど工夫しましょう。ただ、資産価値維持を最優先に考えるなら他ブランドの方が有利かもしれません。
Q4. ディーラーのサービスはどう？故障時のサポートが不安です。
A
ランドローバー正規ディーラーは全国主要都市にあり、サービス体制も充実していますが、国産ディーラーほど手厚く安価…とはいきません。
修理費用は高額（社外工場の利用や延長保証加入でカバー可）、部品取り寄せに時間がかかることもあります。故障時は迅速修理に努めてくれますが、長期化すると代車問題など不安も出ます。
そのため任意保険のレンタカー特約は必ず付帯し、万一に備えると安心です。ディーラーとの良好な関係を築き、こまめに相談することでサポートは得られやすくなります。
Q5. どんな人がレンジローバーを買うべき？逆にやめた方がいいのは？
A
以下に当てはまるなら「買い」でしょう：
- レンジローバーのデザインやブランドに強く惹かれている
- オフロード性能や独自の高級感が必要
- 維持費や修理代を負担できる十分な収入・予備資金がある（※目安としてイヴォークなら年収2,000～3,000万円程度の余裕が望ましいとの試算もあります）
- 車に掛かるコストより得られる満足感を重視できる
以下に当てはまるなら「やめとけ」です：
- 信頼性の高い車をストレスなく乗りたい（故障対応に時間や労力を割きたくない）
- 維持費をなるべく抑えたい、コスパ重視である
- リセールバリュー重視で資産的価値を重んじたい
- ご家族で使うメインカーにして絶対にトラブルが困る
このような場合、レンジローバーは期待と異なる結果になりがちです。国産高級SUVや他の輸入SUVも視野に入れて検討した方が良いでしょう。
結論：レンジローバーは買うべきか？
レンジローバーが「やめとけ」と言われる理由を詳しく見てきました。確かに故障リスク、高維持費、リセール不安など、ネガティブな側面は無視できません。しかし、同時に唯一無二のデザイン、高級感、所有満足度の高さという強みも持ち合わせています。
購入すべき人の特徴
- 経済的余裕がある人：年間50～80万円の維持費と突発的な修理費に対応できる人
- 故障を想定できる人：あらかじめ故障リスクを理解し、精神的・時間的にも対応できる人
- 車に対して趣味的価値観を持つ人：コストパフォーマンスよりも所有喜びを重視できる人
- ブランドやデザインに強い憧れを持つ人：他車では得られない満足感を追求する人
避けるべき人の特徴
- コスパ重視の人：支払うお金に対して最大限の実用性を求める人
- 信頼性・安心感を最優先する人：突然の故障や修理に不安を感じる人
- 資産価値を重視する人：将来の売却を見据え、値落ちが少ない車を選びたい人
- 家族の日常使いがメイン目的の人：信頼性高く使い勝手の良い車を求める人
結局のところ、レンジローバーは「覚悟を持って選ぶ特別な車」です。その魅力を十分に理解し、リスクも受け入れられるなら、他では得られない満足感をもたらしてくれるでしょう。しかし、単なる移動手段として考えるなら、より合理的な選択肢は他にあります。
自分が「レンジローバーという車に惚れ込み、維持費や故障も含めて愛せるか」を冷静に自問してみてください。その答えがレンジローバー購入の最大の判断材料となるでしょう。
レンジローバーは、魅力とリスクが表裏一体の特別な車です。「やめとけ」という声の背景には、確かに無視できない課題があります。しかしその一方で、独自の魅力と価値を持っていることも確かです。
この記事の情報を参考に、あなた自身の価値観やライフスタイルに合った選択ができることを願っています。レンジローバーを選ぶ道も、別の選択肢に進む道も、自分の状況と優先順位に合わせた判断こそが最善です。
レンジローバー購入で3年間に支払った修理費の衝撃｜実体験から語る信頼性の真実｜整備費用
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